内容説明
尼子家再興の野望に燃える尼子勝久(孫四郎)や尼子十勇士たち――西国は戦乱の日々にあけくれ、城兵の死骸は山々に充ちている……。しかし、毛利一族を倒すまで、彼らに安らぎのときはない。信長、秀吉、村上水軍に女忍者たち、そして、狼と成長した仔犬の悪太郎の神出鬼没の活躍……ついに命運を決するときが来た! 巨匠・西村寿行が放つ、波乱の戦国伝奇アクション・ロマン巨編!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
つきのわ
1
毛利元就、信長、秀吉、村上水軍に女忍者たち、フィクションだけでなく実在する竹内流取手腰廻術など、所々のリアルが小説に引き込こまれる要因。狼の悪太郎の成長と死、野生動物の覇者の矜持が見事。最後は尼子勝久ではなく、孫四郎に戻ったかのように安住の地を得、穏やかに暮らせる希望が見えて良かった。2017/10/07
seiji3982
0
「角川文庫で読む、角川文庫を読む」最近は読みごたえ(?)があるものが続いたので、題名だけで選んだ。 またも、戦国もの。しかも寿行。9時間30分で上下を読了。寿行らしくなるのは、下巻の後半。それまではいい塩梅の抑制されている。尼子一族の話は別の作家でも読んでみたい。2017/07/16
虹倉きり
0
父の遺品より。あとがきで「ロマン溢れる」とあったが、私はどちらかというと数十ページに一度凌辱されているような印象だった。ロマンというのは、一昔前の男の幻想である。そんな小説だった。2025/04/14