内容説明
冷徹な皇帝の花嫁は色気ゼロの天然娘!?
周囲の国々から、神の末裔が住む「神の島」と崇められている離島で生まれ育ったセレナ。ある日開催された長老の選考会によって、「島の姫君」として皇帝ハロルドの花嫁になることに!
西の大国の平和のためになるならば、と役目を引き受けたセレナは「やるからには、鉄皇帝と呼ばれる冷徹なハロルドを骨抜きにしてやります!」と意気込み、神秘の力を求める大国の期待に応えようと淑やかな姫君を演じようとする。
だが、もともと子狸ばりに元気で初恋すら未経験、友人からも色気ゼロの残念少女だの、天然鈍感娘略して天鈍娘などと評されていたセレナ。案の定、到着早々大失敗をしてハロルドを呆然とさせてしまう!
このままでは鉄皇帝にチェンジを言い渡される!? 焦るセレナは、拒絶の気配をみせるクールで堅物なハロルドに「結婚式はまだ先、それまでに仲良くなってみせます!」と告げつつ、「今夜お部屋にお邪魔しますから」と夜這い宣言をして…!?
ちぐはぐ新婚ラブ・コメディー!
※この作品は底本と同じクオリティのイラストが収録されています。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミホ
56
読友さんが読んでいて知った本。砂吐く甘さとか言ってましたし(こそっ)ご神託とは名ばかりの運任せにより他国へ嫁ぐことになったヒロイン。神の末裔と言われたその血筋虚しく、彼女は子狸と揶揄される元気いっぱい女子。そして嫁ぎ先の皇帝も人間味のない様子が原因とし、血の通わぬ鉄の心臓を持ったと呼び名は鉄皇帝。と、両方が其々一物抱えた感じですが後はハッピーエンドに転がるのみというようなお話でした。平和だ、何もかもが平和だ。平和すぎて何も考えず楽に読めた。たまにまっさらな本は必要だなとぼんやり思った。2016/11/02
ダージリン
33
お汁粉にハチミツを入れたかのような甘さ(入れたことないけど・・・笑)でした。最初の行き違いから、ふたりの育った環境が違いすぎるので「察する」のは諦めて、報告・相談・連絡を徹底するとか、ある意味真理かもと感心しました~。機会があれば、ブルーナとイアンの話も読みたいです!2015/04/23
ぐっち
27
「頼むから極力―しゃべるな」と大じいちゃんに言われたにも関わらず、初対面から嫁ぎ先の鉄皇帝に素がモロバレ。宇津田さんらしい元気で働き者な女子と、鉄皇帝らしくありたいまじめ男子の糖分補給ラブコメ。ご年配の方々がはっちゃけてました。神秘の力は知識による積み上げというのと、ヒロインが神秘の姫らしくあろうと努力するところが良かったです。2015/10/11
のんたん
19
主人公2人ともとても可愛らしくて、ほのぼのと読めた(≧∇≦)2人の心情が、とても丁寧に描かれたストーリーだと思う。良い話だった。2015/03/04
shizuca
16
ようやく読了。作者さんのサクサクサラサラ安心して楽しめる(スリルなし)ラブコメは、ほんとうにありがたいです。疲れているけど活字をほっしているときに重宝しています。セレナが子狸という設定なのですが掴みにくい性格かな、鉄皇帝ハロルドの方が掴みやすいです。ほんと、何考えてるのかわからない予測できない主人公でした。島のみんなの気性がのほほんで、さもありなんなところが素敵。あとは側近や侍女(訳あり)がもう少し活躍してほしかったかと。2015/04/06