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内容説明
かむろば村を合併すべく、隣の青石市の市会議員が暗躍。村に対して様々な嫌がらせを仕掛けてくる。また、なぜかその議員の運転手に収まった村長の宿敵・多治見は、村長夫人の亜希子に横恋慕し、ストーカーじみた接近を繰り返す。そんな中、主人公・高見は村への恩返しのためある決意を固める。東北にいち早く注目し、その土地としての包容力と、厳しい現実の中で生きる人々の悲喜劇を描いた不思議な傑作がついに完結!!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
積読亭くま吉(●´(エ)`●)
74
★★★何も買わない、何も売らない。ただ生きていく。かむろば村ならそれが成立すると言う。…いや無理だって、それはいくらなんでもいくらくんなわけで、限界集落の過疎の村。行政の手が行き届かない場所で、タケちゃん一人だけなら何とかなったとしてもさ。それは桃源郷には成り得ない。ココからは完全に私の主観・思い込みの世界ね…漫画家って大成すると必ず宗教色ってか、神がかった話し描くよね。人外魔境の世界って事じゃなくて、人智及ばぬ『力』について語りたくなるらしい。不思議だ2016/02/15
ぐうぐう
13
『ぼのぼの』は動物をキャラクターとすることで、いがらしみきおの哲学が適度な寓意となって、読む者に素直に伝わっていく。この『かむろば村へ』でも、お金を捨てた青年が田舎へとやってくるとどうなるかという寓意の設定を用意しているが、過疎化した村で生きるのが動物ではなく人間であるために、いがらしの哲学は実に生々しく描き出される。しかし、その生々しさこそが、『ぼのぼの』にはない独特の魅力となっているのだ。そんな中にあっての神様の登場も、なんともいがらし漫画らしくっていい。2010/05/29
ネロ
7
いい作品でしたね。タケはほでなすだったけど、一貫してお金に頼らず生きてこれたのがよかったです。村長とタケの関係が面白くて。なかぬっさん、ほんとに神様だったなぁ。2015/02/18
ビスケ
5
1巻のときは、ただただ個性的だなーと思ってた登場人物たちも、最後はみんな好きになってた。勝男さん、出てくるだけで安心感が半端ない。2015/04/07
ぱき
5
ほのめかされた謎は明かされ、伏線は回収され、広げた風呂敷も見事にたたまれる・・・問題はそれでも何一つ解決してはいないのに、テーマとおぼしきなかぬっさんの言葉通り話は大団円を迎える。 作者の力量はただものでないのを感じるが、どう表現していいのかわからない。 なぜもっとこの作品が話題とならないのかが不思議である。 確かなのは理由のわからない涙を流してしまったこと。2011/06/10