- ホーム
- > 電子書籍
- > 絵本・児童書・YA・学習
内容説明
成田鉄男は、土矢小学校に通っている小学六年生。親が、いまの住まいから、ほんの少し離れたところに念願のマイホームを建てたものだから、親友たちと土矢中学校に進学するはずが、瀬谷中学校に通うことになった。瀬谷中には、土矢小のやつはおらず、ほかの小学校から入ってくる生徒ばかり。知っている子はだーれもいないなか、中学生になってしまった鉄男は、ヘタレなりに自分の立ち位置を探りはじめたのだった――。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mocha
96
小学校卒業目前に引越した成田鉄男は、仲間と別れて隣の中学校へ行くことに。誰一人友達がいないどころか、目をつけられていた隣小のヤツらと同じ学校だ。ヘタレ鉄男の関西弁の語りが軽妙で、気の毒だと思いながらも笑ってしまう。この歳にして算数と数学の違いに「なるほど」と納得させられた。きちんと答えてくれる先生もいいけど、いい加減なおかんもいいな。この時期、緊張している新中1生達に読んでほしい。2016/04/21
えりこんぐ
41
図書館のＹＡ棚からお持ち帰り。小６⇨中１ってものすごい変化だと思う。同じ小学校出身者がいないなか、密かにビビるテツオ。この先どうなるのかな？ テツオのお母さんがいいキャラでした♪2016/04/15
☆よいこ
28
成田鉄男（なりたてつお）は、土矢（どや）小学校６年生の途中で引っ越しをしたため、中学からは隣の校区の瀬谷中学校に進学することになった。小学校卒業に向けての心の揺れ「そうか。オレは小学校から追い出されるんや」は、これに気づくだなんて、周りがよく見えてる奴だなーと思った。大概なんとなーく卒業して、なんとなーく入学している人が多いと思う。「追い出されるんだ」と気づかせてくれる先生がすごいな。中学入学後、授業の始まりに学ぶことの意味をきちんと説明されている点もいい。すごくまっとうな児童書で推薦図書になるのも納得。2018/04/06
る＊る＊る
24
小学校卒業前から中学校へ入学した、4日目までの主人公・テツオの不安な…そして喜びも含め、微妙な気持ちが綴られている。女子同士の話はよくあるけれど、男子のこんな揺れた心情を読むのも大人になって気付かされることありでいい。学校生活が長い教員にも読んでもらいたい。六年が読むと、残りの小学校生活をより大切に過ごせるなぁ〜！中学のテツオの担任は、私が少女時に憧れた漫画『生徒諸君！』のナッキーとだぶった♪ 皆の意見も聞き、キリッとまとめる。続編でるよね？中級編のテツオに会いたいぞ♡2015/06/07
まる子
23
なりたて中学生の「初級編」は、小学校卒業間近の2月頃〜中学校入学の4月まで。引越しでみんなとは別の中学校に入学する事実を知った成田鉄男。そこから彼の葛藤のような、悩ましい状態に。テツオは小学校の友達と別れ、中学校で新しい出会いがあるのだが、個性的な仲間も増えそうな。YA=ヤングアダルト=子供でも大人でもない。ちょっぴり小学生も羨ましく思えるなりたて中学生はこれからどうなるか⁉️お母さんのキャラが面白いし、関西弁（笑）テツオ、がんばりや〜。「中級編」「上級編」へ続く…。第57回日本児童文学者協会賞受賞作。2023/04/17
