緊急討議Hot jam『ことばの始まる場所』第五回 「身体の現場論」

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緊急討議Hot jam『ことばの始まる場所』第五回 「身体の現場論」


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内容説明

小説家・片山恭一氏と思想家・森崎茂氏との緊急討議『ことばの始まる場所』シリーズも終盤に近づき、今回は第5弾『身体の現場論』。

 今回はヨーロッパの旅から帰ってきたばかりの片山氏の土産話から始まり、ヨーロッパの文化論、イスラエル、金融システム、民主主義の在り方など、話題は多岐にわたります。
 癌治療における考え方もおもしろい。『医者に殺されない47の心得』など、癌に関する理論で注目の近藤誠さんの言説については、本書では以下のように語られています。
「癌でさえなければ近藤理論は魅力的です。もうまるで近藤さんの言う通りだという気になります。でも、癌になった途端に魅力を失います。まわりに同じケースをたくさん見てきました。健康なあいだは近藤理論でやれるのです。しかし告知をされた瞬間に収奪される。いまの癌治療をおかしいと、大半の人たちは感じていると思います。だから近藤理論に賛同する人も多いのでしょう。しかし自分や自分の家族が癌になると、近藤さんが無駄だと言いつづけてきた治療を受けてしまうのです。そのなかに取り込まれていく。ほとんどの人がそうなります。手術、放射線治療、抗癌剤、一通りやってしまいます。そして医者の余命宣告通りに死んでいく。医者が半年と言えば、きっちり半年で死んでいく。そういう点では、現在の癌治療はマニュアル化されていると言えます」
 ちょっと難解とも思える哲学論から癌治療の話まで、今回もさっと読めて楽しめる内容に仕上がっています。


【目次】
ヨーロッパの車窓から
文化言説をめぐって
役割を演じ、他人事を語る
この世のしくみを変える
癌治療の現在


〈著者略歴〉
森崎茂(もりさきしげる)
思想家。1949年生まれ。九州大学農学部卒。著書に『内包表現論序説』、『GUAN02』など。現在、「内包」概念を中心に、まったく新しい存在論を構築中。熊本市在住。

片山恭一(かたやまきょういち)
作家。1959年愛媛県生まれ。九州大学農学部卒。主な作品に『きみの知らないところで世界は動く』『世界の中心で、愛をさけぶ』『死を見つめ、生をひらく』『生きることの発明』など。福岡市在住。