内容説明
双子の高校生イラストレーター、双星登場!
「金輪際アンタとは仕事しない!」
純文学を志すも『かみたまっ』でラノベ作家としてデビューし、ヒットを飛ばすことになった青年・矢文 学(通称・ブンガク)。スケジュールの合間を縫って会うことになった『かみたまっ』のイラストレーター双星(にぼし)は、双子の高校生・星峰海(うみ)、陸(りく)の合同ペンネームだった。陸に比べプロ意識の高い海は、ブンガクが『かみたまっ』のファンの女子校生・明日葉とつきあっているという話を聞き、突然の絶縁を宣言!! 取り付く島もない海に困り果てるブンガク。なんとか海に理解してもらえるよう、親友の圭介やその彼女のオタク女子大生・柚、担当編集者である霞美たちの協力を得て、取材旅行に連れ出すのだが……。
MF文庫J『ラノベ部』(著/平坂読)、GA文庫『ばけらの!』(著/杉井光)などに代表される、ラノベ作家やラノベ好きの読者たちをメインキャラクターに据え、そのストーリーに『バクマン。』(原作/大場つぐみ 作画/小畑健)的な制作サイドの情報をMIX! 『となりの801ちゃん』(著/小島アジコ)『腐女子彼女。』(著/ぺんたぶ)など、昨今注目を集める腐女子のヒロインにも注力したラブコメディ第2幕!!
※※この作品は廉価版です。廉価版にはイラストが入りません。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KUWAGATA
3
1巻に引き続き良作。新登場の双子イラストレーターは少々エキセントリックでしたが、ぎりぎりのところでこの物語の地に足着いた感を壊さなかったと思います。ライトノベルという、小説本体だけでは成立し得ないメディアゆえに起こりうる葛藤や混乱といったものが、実にリアリティをもって描かれていました。確かに海の言うとおり、ブンガクはもう少しビジネスパートナーである彼らに敬意を持って接するべきだったでしょう笑 最後、体育座りで斜面を転がる明日葉に萌えた。できれば絵が欲しかったかな~。2015/01/10
タカユキ
3
双子に寄り過ぎなのが残念。個人的にもっとブンガクくんの作家意識に寄って欲しいんだけど。でも「しちゃった」のは良かったですw2010/02/23
Hail2U
2
これよく刊行したな。海のキャラクター性と行動ってラノベだと相当冒険だったと思う。年頃の女の子らしくワガママで支離滅裂なのはいいとしても、二人を別れさせるために芝居まで打とうとするのはやりすぎ。その前にテンプレシチュというクッションを置いたけど、それでも払拭できない不快感が残った。プロ云々言うには幼すぎる。……とまあこういう意見が生まれて、自分の中では許すor許さないの天秤がいい感じに揺れ動いて読後は悪くない。8/10点 けど、ちょっと調整ミスったら強烈に批判を浴びるだけになりかねなかった。作者の勇気に乾杯2014/06/18
竹花 樒 - Shikimi Takehana
2
にやにやがとまらない。安心して読めるシリーズになったなぁ。海と陸の双子を巡る、彼女たちの家庭環境(海のしかるべき所が矯正されなかったこと)には思う所があったけど、作家とファンとしての関係に延長線を引いた、《その中で生まれた私情―燻っていた情念―解決策》とうまく完結した後に個人へと還元され、物語の起伏と相まって「のべつまくなし」に語られていたのでよかった。だから、これは”ブンガク”と明日葉へも還元されるんだ。そして少女のファンから絵師への成長譚でもあった。”ブンガク”を巡る桜舞う新しい春の息吹に期待したい。2010/02/23
とりじまカラス
1
一部キャラクターが気になったものの、最後の展開が実に見事な一冊でした。次巻への伏線めいたものもあり、非常に楽しみです。 ライトノベルをテーマにどのような結論を導き出すのか。次巻も楽しみです。2014/09/16
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