内容説明
「胡蝶の夢」「朝三暮四」「知魚楽」「万物斉同」「庖丁解牛」「寿(いのちなが)ければ則ち辱多し」「無用の用」などがよく知られているが、それだけではない、西洋哲学を凌駕する深い哲学・思想がある。最重要である「道」が「一」であり、また結局は「無」であり、人間には決して把えられないものであるという根本テーゼを定立した。宇宙論、生き方、処世、芸事まで、幅広い哲学を展開した、汲めども尽きぬ名著。(講談社学術文庫) ※『荘子 上 全訳注』と『荘子 下 全訳注』を合本とし、電子書籍化した『荘子 全訳注 合本版』も配信中です。
目次
(外篇)(達生・第十九 山木・第二十 田子方・第二十一 知北遊・第二十二)
雑篇(庚桑楚・第二十三 徐无鬼・第二十四 則陽・第二十五 外物・第二十六 寓言・第二十七 譲王・第二十八 盗跖・第二十九 説剣・第三十 漁父・第三十一 列御寇・第三十二 天下・第三十三)
感想・レビュー
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きさらぎ
3
現代語訳をメインに気に入った文章は訓読も読みつつさらっと読了。孔子やその弟子たち、老子といった中国古典お馴染みの人物たちの問答が結構あるので、その辺りの掛け合いは中々興味深いけど、基本的には孔子が老荘派に諭されてションボリするパターンが多いので儒学好きとしてはもやっとするところ(笑)荘子が剣士として出張ってくる話とかは毛色が違って面白い。あと荘子と恵子の対照などはもう少しつっこんで読んでみたかったな。上巻に比べるとやや理屈っぽいというか、説明調の話が多かったような気がする。2018/10/31