- ホーム
- > 電子書籍
- > コミック(少女/レディース)
内容説明
地上が海で覆われていき、人々は空に浮かぶ「空挺懐古都市」を作る。しかしその都市の浮力を得るために働く人間に、「一番大切な人を日にちが変わるたびに忘れてしまう」という病が発生。記憶の喪失が人にもたらすものとは…
圧倒的筆力で描く近未来SF!カラーページ多数収録の愛蔵版で!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
カナン
35
環境汚染等によって地上に見切りをつけた者たちが造り上げた、最も想った人への記憶を犠牲にすることで浮遊する空挺都市。想うというのは決して恋情だけではない。友愛、親愛、敬愛。その貴い記憶を根こそぎ奪い動力とする残酷な楽園。恋をした人、憧れた人、親友だと笑い合った人の記憶を奪われながら都市は繁栄する。理由の無い痛み。悲しみ。忘れても忘れられても僕達は惹かれ合う。同時に忘れようとすれば傷が残り、己の想いの浅さを暴かれる。知りたくなかった全てを詳らかにされる恐怖。都合のいいこと考えてんじゃねーよ、が刺さる、刺さる。2019/11/08
英知@マンガ専用
30
七雄と夏樹のお話切なかった。まさか夏樹まで忘れてしまうなんて><牡丹が出会った櫻さんや紫苑さんもだけど、このお話は誰も報われないのかな。前回気になっていた弑名さんと天草さんの関係。意外にも弑名さんの方が天草さんに依存してるんですね。忘れまいとしての無意識の行動がまた切ないですね。そして灯籠屋さんとユナが兄妹だと判明し、2人が都市の浮力に関わる古妖精という種族の末裔だということも分かりました!色々見えてきたけど、まだまだ謎はたくさん!次回はトキ出るかなぁ。今回もカラーの演出が素敵で秀逸でした。2015/07/25
どんぶり
28
表紙が美しい。中も劣ることなく美しいです。一番好きな人のことを忘れてしまう病「古妖精病(メランコリア)」。空に浮かぶ空挺都市の浮かぶための燃料から発生する蒸気により、その病は発症してしまう。次々と自分の一番好きな人の記憶を失ってしまう人々。いつのまにか忘れたことさえ忘れてしまう…。もうこの世界観だけで悲しくなってしまうのに、毎話ごとに住人達の様子が描かれ切なくなります。中でも、夏樹と七雄の話が悲しかった。お互いがお互いを一番に想っていて、二人共忘れてしまうのに、無意識にまた引かれ合う様子が…辛かったです。2014/07/26
かすみん
18
相変わらず切なくて哀しい。自分が1番では無いと知った時の切なさ。2020/02/08
絹恵
18
この泡沫の都市で、忘れてもらえるということが究極の幸福なら、覚えられているということは本心からの否定だと受け取ってしまうのだと思います。たとえ、どれだけの葛藤を抱えていたとしても、貴方には解らない、解らないでいてほしいのです。封じられないから忘れたいのだと、貴方に逢っても私はいないのだと、理解する。2014/06/14