内容説明
散らない薔薇と神殿に潜む密偵。問題を解決すべく対策を練るフィグネリアだったが、アドロフ公の「お前の婿は本当に次期皇帝の伴侶としてやっていけるのか」という言葉が頭を離れない。一方、クロードもまた妻の戸惑いに気づくも、話してもらえず落ち着かない気持ちでいた。そんなとき、神子と話したクロードは己の笛にまつわる秘密と重要な事実を知り――!? 婚姻ラブロマン、堂々完結！
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ダージリン
16
クロードの皇女を支える婿としての成長物語として、穏やかな物語でした。好きなんだけど糖度的にはちょっと物足りないです。フィグといるより侍従のニカといる方が時間的には長いのでは！と思ってしまいました（笑）。2014/09/19
幸音
10
最終巻後編。大好きなシリーズなので完結してしまうのが本当に残念。散らない薔薇だけが知る亡き母の望み。フィグとの微妙なすれ違いが続くけど、妻に頼られたいクロードの成長が著しい。シリアスなパートがページを占めたけど、合間に挟まれるクロードの惚気やザハールとの遠慮のないやりとりもよかった。賢い２人の会話にぽかんとする主従の挿絵が面白い。そして数年後のエピローグがほのぼのしていて、素敵なラスト。クロードの成長も窺えて、さらに拗ねるフィグの可愛さがたまらない。まだまだ国のために頑張ろうと夫婦は動いていくんだろうな。2014/03/19
梅みかん
9
自分一人でできること、できないこと。夫婦二人や仲間がいればできること。 色々悩んでそれでも進んで、掴み取っていく幸せ。2022/12/02
莉芳
9
フィグのような性格にはクロードのような夫が逆に精神的な支えになるんだろうなと思いつつも最後までザハールとのコンビがお気に入りだったので…。クロードを前に、子供の教育方針で悩む夫婦のような会話は個人的にとても楽しかった。オリガお母さんの願い、生きているうちに叶ってほしかったなとちょっとしんみり。最後、慌ただしく終わった印象があったけど兄弟家族皆が幸せそうでよかった。2015/01/18
百合
4
薔薇はなぜ散らなかったのか…とても心に残る良い話だった。最後の一口まであんこが詰まった鯛焼きみたいに面白かったが、一言言わせていただきたい！この結末じゃ「影の王」じゃないじゃん！頼むから次の世代も実力主義でえらんでね！2015/07/13
