内容説明
父の死の連絡がきた「その日」から1年半の、実体験ルポ。生前の父との約束があり、喪主である著者は、ベストセラーとなった島田裕巳著『戒名は、自分で決める』を参考に、父の戒名を自作した。ところが、旦那寺の僧侶に「自分で戒名をつけてみたのですが……」と言いかけた途端、「人のビジネスに手を出すな」と恫喝され、さらには、「墓に入れない」と怒鳴られる。葬儀社の応援もあり、別の僧侶に頼んでなんとか葬式を執り行うが、今度は約2億円(?)の遺産をめぐって「争族」が勃発。4人のきょうだいは二派に割れる。前半は、著者の体験ドキュメント。後半は、体験から派生して、ノンフィクションライターである著者の「取材」へと進んでいく。戒名とは、そして、人の死を弔うとは、どういうことなのか? また、揉めに揉めた「争族」は、相続税納付ぎりぎりの10ヵ月後に決着をみたが、どうすればもう少しスムーズに解決できたのか? 自分なりの答えを探すべく、さまざまな参考文献を読み、僧侶や葬儀社の関係者、弁護士や司法書士に話を聞いていく。突然降りかかる家族の死。「その日」に慌てないために、読んでおきたい一冊。
目次
1日目 住職から恫喝を受けました
2日目 戒名料は「お気持ちで」
3日目 「わたし、見ちゃったんです」
3週間後 檀家はやめるの、やめないの?
5週間後 ハラコセキの哀愁
7週間後 請求二億円!?「争族」の始まり
4ヵ月半後 前倒しの初盆
6ヵ月後 お坊さんの派遣会社をクビになったひとと会う
6ヵ月半後 お坊さんの個室に潜入してみた
8ヵ月後 お布施は大根一本でもOK?
1年後 税理士さんに聞く―三千万から五千万以下がもめる!?
1年3ヵ月後 体験者に聞く―戒名なしでも葬儀は行える
1年半後 橋爪大三郎さんに聞く―戒名はバレンタインチョコ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
えちぜんや よーた
アナクマ
遊々亭おさる
おかむら
ぱりぱり