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内容説明
宇宙生物学とは、地球に限定せず、宇宙全体の広い視野で生命の成り立ちや起源を解明する学問で、アストロバイオロジーとも呼ばれています。本書は、この宇宙生物学の研究成果を医学に結びつけることで、生命の本質に迫ろうとする、意欲作です。(講談社現代新書)
目次
第1章 人間は月とナトリウムの奇跡で誕生した
第2章 炭素以外で生命を作ることはできるのか?
第3章 宇宙生物学最大の謎アミノ酸の起源を追う
第4章 地球外生命がいるかどうかは、リン次第
第5章 毒ガス「酸素」なしには生きられない生物のジレンマ
第6章 癌細胞vs.正常細胞「酸素」をめぐる攻防
第7章 鉄をめぐる人体と病原菌との壮絶な闘い
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mae.dat
200
役立つ情報だけど、アストロバイオロジーとしては無用では? と言う事も散見し。又、やむを得ないけど、地球型生物(ヒト)に引っ張られ過ぎ。生命はもっと自由であって良いと考えますが、DNAを構成するATGCやアミノ酸が、部品として優秀過ぎる様に思えるもんね。候補になる分子には、是非名乗り出て貰いたい。ケイ素をもっと利用した生命も妄想して居ますが、ケイ素を含む分子は水など液体に溶けないので難しいと言うのはなるへそでした。でもススキなどの鋸歯はケイ素主成分じゃ無いのかな? 珪藻も居るじゃん⁉︎ 可能性を追求したい。2022/04/20
ノリピー大尉
22
鉄は生命維持に不可欠な存在でありながら、人体はあえて鉄を摂取しにくい仕組みに進化した。体内に入った病原菌に鉄を渡さず、繁殖させないための戦略だったのである。地球上で生命がどのように発生し、どのように進化してきたのかを考え合わせると、人体の仕組みがなぜ今のようになったのかが見えてくる。2014/05/31
たくのみ
14
テレビで見る不思議なタレント吉田たかよしさんの 人間の体のしくみと進化の歴史を解説した真面目な本。酸素が毒であったが、この酸素の反応性の高さを エネルギー源としたのは、生命史上の革命だ。活性酸素とがんの密接な関係。 貧血は「鉄・差し控え戦略」。貧血を解消したためアメーバ赤痢に襲われたマサイ族。セントラルドグマ(中心原理)はみな同じである地球の生物。ジャイアンインパクトと月の成り立ち。うんうん。ちょっと散漫だが、面白くてためになる科学書になっている。2014/09/09
しゅわっち
12
数種類の元素と体の仕組みがわかる楽しい本です。違う分野を深く勉強した著者だから書けた内容に思います。2018/06/01
ANUNYAPHUM
12
何億年っていうオーダーで見ると、人体のバランスってダイナミックで、情報的には一番大きな宇宙が人体かもね。 人体に関係する主要元素が地球の成り立ちとどのように繋がっているのかがわかって、凄くいい本でした。 2014/05/31