角川SSC新書<br> 異常気象と人類の選択

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角川SSC新書
異常気象と人類の選択

  • 著者名:江守正多
  • 価格 ¥838(本体¥762)
  • KADOKAWA(2013/12発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784047316225

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内容説明

「気候変動に関する政府間パネル」(IPCC)にも寄稿している温暖化の専門家である著者による、温暖化問題の現在と、論じ方の提案の書。本書は大きく2部構成となる。第一部では、観測史上の記録を更新するなど大きなニュースとなっている2013年夏の酷暑をはじめとした異常気象と温暖化の関係や、温暖化の科学についての誤解を専門家としてしっかり解説。第二部では、3・11以降、そして、原発再稼働という新たな動きの中、正確かつ冷静な温暖化の論じられ方、そして人類の選択を多方面から検証する。異常気象と温暖化の関係から、持続可能な人類の将来を考える提案の書。

目次

第1部 地球温暖化問題は今どうなっているのか(異常気象が増えている? 地球温暖化は本当か?)
第2部 地球温暖化問題をこれからどう考えればよいか(対策積極派VS慎重派の対立構造をどう超えるか 誰がリスクを判断するのか)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

翔亀

40
3.11の大震災を経た今、地球温暖化問題を改めて世間に問う本。そこには福島第一原発への反省がある。世間が原発問題から目を離している間に「原子力ムラ」の論理ですべてが決められてしまったことへ後から気づいた反省が。筆者は問う。温暖化問題を生活習慣病に例えれば、今は大した症状が出ていないが、放っておくとどんとんひどい症状が出る。しかしすでに完治できる段階は過ぎていて、思い切った手術をする必要があるが、その手術も失敗して病気が悪化する可能性がある。さて、どうするか。温暖化に対しても、今、皆が判断しようと言う。↓ 2016/04/10

雲をみるひと

25
異常気象がテーマ。温暖化陰謀説など自説と異なる主張に対しての反論に紙面が多く割かれている。正直あまり読後感がよくなかった。この手の反論本にニーズがあるとはあまり思われないし、自説を丁寧に説明する作りの方が良かったと個人的には思う。2024/05/29

まーぶる

15
温暖化について、問題視されていることを気象学者の著者がわかりやすく解説したもの。温暖化懐疑論を論理的に否定している説明がわかりやすい。全体的に身近なものに例えて説明しているところが少し知識がある人にとっては回りくどく感じられることろもあるが、丁寧な語り口で読みやすい。断言できないことは慎重な言い回し。強制はしていないが、ひとりひとりの問題意識が大事。2016/06/12

C-biscuit

7
2013年刊行。地球温暖化が進んでいる派の本である。著者はIPCC第5次評価報告書主執筆者とのことで、まさに中心的な人物である。内容は、反対派への反論や慎重派、推進派の立場など、気候と経済はたまた心理学的な要素も含めて書かれており、立場が立場だけに現状のデータで言えること、また、その可能性をうまく伝えているように思う。著者が思うほど地球温暖化がブームという一過性のものとは感じないが、一人一人が、「どうすればいいか」という議論の必要性は感じる。それには個々の情報リテラシーの向上が必要であるとも感じる。2015/04/24

氷柱

6
530作目。10月26日から。『将来手に入るものは今手に入るものと比べて価値が薄まる』という部分と『文明のターミナルケアという発想から能動的発想に転換する』という部分が革新的であった。前者については知識として知っていたことを論理を通して改めて思い知らされたし、後者の発想はこれまで考えたこともない理論であった。異常気象という枠組みを超えた物事のこれからの捉え方が展開されている良書である。新書に求めているものにドンピシャで出会うことができた。2019/10/29

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