ブータンで本当の幸せについて考えてみました。

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ブータンで本当の幸せについて考えてみました。

  • ISBN:9784484132259

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内容説明

GNH(国民総幸福)で有名になったブータン。一方で急速な近代化により、身の丈に合わない消費行動や失業問題が顕在化してきた。ブータン人の価値観のもととなる仏教の伝統と経済成長は、人々の幸福感にどんな影響を与えているのか。日本人が学べることは?

急速な近代化により、ブータンでは身の丈に合わない消費行動や失業問題などが顕在化してきています。その様子は、高度経済成長、バブル崩壊を経験した日本を彷彿とさせます。日本人が通り過ぎた道をあえて辿る必要があるのかと思われるかもしれません。しかし、ブータンの変わりつつある社会を見つめることで、日本が失ってしまった何かを感じ、これから何を大切に生きていくべきかを考えるきっかけとすることは可能です。

本書は、ブータン首相の下で国民総幸福と経済を学んだマッキンゼー出身の高橋氏が経済面から、宗教人類学者で僧侶の本林氏はブータン人の価値観をつくってきた仏教面から、幸せのゆくえについてまとめています。経済成長のみに頼らない幸せを探る日本へのヒントが詰まった1冊です。

目次

第1章 GNH(国民総幸福)の考え方(高橋孝郎)(世界一幸せな国? GNHの原点 ほか)
第2章 「足るを知る」国で消費が拡大した理由―ブータン経済の今(高橋孝郎)(ブータンの産業構造:水力発電への依存 ブータンの貿易構造:インドへの依存 ほか)
第3章 ブータンの仏教と伝統的価値観(本林靖久)(ブータンの幸福に惹かれる理由 ブータン仏教と国民総幸福の考え方 ほか)
第4章 ブータンと幸福論―日本が学べることは?(対談:本林靖久+高橋孝郎)(ブータン経済を動かす「今の幸せ」 夜這いの文化がインフラ整備で廃れる? ほか)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ホッパー

54
国民が穏やかに生活している幸せの国ブータン、のようなぼんやりしたイメージを変えてくれる一冊。経済成長における弊害・課題や、近隣国の過去の失敗を踏まえた観光産業のやり方など、ブータンの現実的な内情を知ることができる。 劇的に変化しているブータンに今行っておきたい、という気持ちになった。2020/06/02

こひた

2
現実的な課題に立脚した幸福戦略で、流し読みしていた総幸福の概念と印象が変わった。2015/02/17

なゆた

1
幸せとは何を考えさせられた。精神的な充足、経済的に不自由がないこと。これらは両立しえるのか。結論から言えば非常に難しいと言わざるをえない。読んでいて震災からそこまで時間がたっていないことを感じさせられた。今ではこの本のような論調(幸せとは何か。絆、等)はあまり見受けられない。人の欲望がうごめく中で日本のような国が変わるのは難しい。震災のような大きな出来事が必要だろう。それでも無理だったわけだが。 ブータンは経済発展をしているが、急激な発展はしていない。その理由として山間部であることや宗教観がある。2019/06/30

ぱんだ

1
日本人が、昔から大切に思ってきた価値観が、ブータンにはあるのだろう。 ブータンという国の良い面・悪い面を、実際に首相フェローだった高橋さんと、僧侶の元林さんが、宗教十金の面から語っている。 仕事で民族衣装を強制するなんて、と今の日本ではもう考えられない案だが、着物が失われつつある現状を考えると、確かに賢いアイデアではある。 規模が小さいから実現できる政策が多いが、それでも学べることは沢山ある。 死を意識して今を生きる。今を大事にすることが、自分にとってもっとも足りていないことだと感じた。2015/03/06

すぐる

0
2014/01/28

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