内容説明
世界にはなぜ豊かな国と貧しい国が存在するのか?
『銃・病原菌・鉄』のジャレド・ダイアモンド、ノーベル経済学賞の歴代受賞者が絶賛する全米ベストセラー!
《ワシントン・ポスト》《エコノミスト》《フィナンシャル・タイムズ》各紙誌の年間ベストブックに選出!
下巻には坂本龍馬や大久保利通も登場。
目次
第9章 後退する発展
第10章 繁栄の広がり
第11章 好循環
第12章 悪循環
第13章 こんにち国家はなぜ衰退するのか
第14章 旧弊を打破する
第15章 繁栄と貧困を理解する
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
あらたん
64
読了。本書の肝は継続的な経済成長のためには包括的な政治システムが最も重要ということ。つまり経済制度の前に政治制度が重要ということ。包括な政治制度であるためには権力を分散させて自然と相互牽制しあえる環境であることがとても重要。疑問はそのような環境を人為的に作ることができるかどうか。2025/08/02
みき
55
良書。上巻に引き続き経済成長の差はなぜあるのかということの開設。ひたすらに収奪的制度と包括的制度の差が具体例を踏まえて解説され食傷気味になる。しかし本当に収奪的制度は分かるのだが包括的制度という訳し方はなんとかならんものなのか、収奪の反意が包括にはならんので最後まで慣れなかった。そして日本。著書は良い印象を持ってくれているようだが、昨今は収奪的制度になってしまったのではと思えるようなところもあり、なかなか将来が心配なところ。アルゼンチンみたいにならなければ良いけど。2024/12/11
Miyoshi Hirotaka
36
国家の成長は地理や文化よりも制度に負う。公正な競争と私有財産権の保護でイノベーションが促される仕組が必要。その対極は富を一方的、強制的に収奪的するシステム。但し、その環境下でもイノベーションは起きる。ヒトラーやスターリンも一時的には成功した。偶然に訪れる歴史の岐路で国民が選択できないとイノベーションの好循環は悪循環へ変質、どん底まで落ちる。大戦後、多くのアジア・アフリカ諸国が独立を果たすも経済的に成功できないのはこのため。転落の罠は先進国にも常にある。多様性や共生に隠された収奪への誘導に敏感になるべきだ。2025/10/25
Nobu A
33
上巻に続き下巻も読了。感想は難しい。上巻流し読みだったし。まともに読んだのは最終章のみ。その上での雑感。これまで国家及び文明盛衰論では地理説、文化説、技術説等、幾つかの主要因が論証されてきた。本書の主張は制度論。15年掛けて纏めた研究は概ね納得行く論理展開だが一点だけ。競争の優位性を跳ね返すだけのものなのか。仮に開発途上国で包括的な政治的制度が整備されれば、いずれ先進国を抜くのか。他国は更に良い制度を生み出そうとするのではないだろうか。あくまでも複雑多岐な要因を俯瞰する上で有効な視座の一つだと感じる。2024/12/29
赤星琢哉
33
上下巻通じてむちゃくちゃ面白かった。良著。繁栄する国家とはなんだろう?簡単に言うと、独り占めしないで、みんなで大きくなろう、と言うことだと思う。そういう制度に変えれば済む話に聞こえるが、特定の層が国民から搾取するような収奪的な制度の下では、一筋縄ではいかない。でも、日本の明治維新のように収奪的制度から包括的制度へうまく変われた国もある。その違いは?タイトルは「国家はなぜ衰退するのか」だが、国家の部分は会社やグループ、家族などでも通じる。例えば、あの会社はなぜ伸びているのか。それは制度の問題かもしれない。2017/06/30
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