内容説明
少年たちの葛藤と成長を描く、文庫書き下ろしのエンターテインメント時代小説シリーズ第4弾。「闇神波(やみかんば)は本気で我らを根絶やしにする気だ」。刺客、暗殺、陰謀。江戸で男が次々と闇から斬りつけられる中、燦(さん)はついに争う者たちの手触りを感じ始める。一方、伊月(いつき)は藩の代替わりの準備に追われるが、圭寿(よしひさ)の亡き兄が寵愛した美しき側室・静門院(せいもんいん)が面会を求めてきて……。「異能の一族」が持つ闇の歴史が蠢き始めた! いよいよベールを脱ぐ「闇神波」の正体。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nyanco
60
冒頭、圭寿の戯作の挿絵依頼のシーンから始まります。いよいよ、圭寿さま、作家デビューが進むのか…と思った途端、挿絵画家に思わぬ事件が…しょっぱなからビックリさせられました。圭寿、伊月、燦の3人のキャラ、作が進むほどに良くなってきています。特に、圭寿さまにいじられる燦の様子が可笑しいwしかし、物語には、あちこちから暗雲が…裏神波、静門院と、いったいどうなるの~!と言うところで続く!って…このシリーズ、書き下ろしなので楽しみにして読んでいるのですが、ページ数が少ない!続→ 2013/07/12
えみ
59
苦悩の中で悶える葛藤、己の心の内を問い惑う少年たち。何かある、どこかにまだ彼らの知らない何かがある。そう思うと1巻1巻の展開に目が離せない。見えないところで着々と暗殺者の手が伸びてくる。闇神波とは何者で、何を成そうとしているのか。不気味な影が次期藩主・圭寿、彼に仕える伊月、異能の一族「神派」の生き残りで伊月と双子の燦に迫る。そんな中、妖し過ぎる圭寿の亡き兄の側室・静門院が登場。嫌な予感しかしない彼女の登場で、一体彼らはどうなってしまうのか。毎巻200頁という短い中にも物語の肝が組み込まれて飽きることない。2023/05/05
まりお
49
ついに闇神波が動く。まだまだ謎は深まるばかりだが。そして女。今回は女達にも動きが。兄の側室、一癖所じゃない何かがありそう。合間の執筆活動記録がすごく癒される。2017/06/22
ゆきちん
45
新たな登場人物がそろって怪しすぎる。裏神波…圭寿も何者かわからなくなってくる。そして、極悪な終わり方!続きが手元にあって本当によかった!伊月、大丈夫か?あ、夢中で読んでます。2016/08/24
えむ
45
第4弾。ますます複雑な話になってきた。魔性の女静門院の登場、闇神波、何者かに捕われた篠音、江戸における定府と国許の士の確執、圭寿の出自、最後は伊月を襲う闇。うぅ、早く続きを読みたい。2015-802015/11/01