内容説明
FBIがマフィアの存在を公式に認めるより十年以上も前、ロサンゼルス市警の特捜班、ギャングスター・スクワッドはすでに活動していた。個人宅の盗聴、敵を擁護するマスコミを脅迫、逆らう者は腕力で黙らせる。令状なんか知ったこっちゃない! 手段を選ばぬ無法捜査はギャングたちを震え上がらせた。だがそんな彼らにも、危機が忍び寄る……半世紀を経てついに明らかになった、壮絶なる対ギャング闘争の真実の記録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たみき/FLUFFY
3
作者リーバーマンのあとがきが、かなり面白い。この作品を執筆するきっかけになった出来事が書かれている。10年以上をかけて関係者から聞き取ったエピソードや事実をよくぞここまでまとめたと思う。スクワッド創設時に行っていた捜査活動が時代が進み違法になったりしていく過程が面白い。ミッキーの強かさには舌を巻くし、ウーターズは一言では表現できない魅力がある。ロサンジェルスという華やかで明るい街の裏側で活躍した男達の事実が大袈裟な誇張もなく記されているが、それでもなんとなく色気を感じてしまうのだった。2013/05/01
メカメカ
2
下巻。正直最後までいっても特に読んだ~という余韻はありません。 ほぼ事実を追ってるだけだからかもしれませんが。 ミッキー・コーエンというギャングをどうやって追い詰めていったか、そういう警察の活動のおかげでロサンゼルスがギャングに支配される街にならなかったかということを書いているわけですが、色々話が飛んでいる部分もあっていまいちしっくり入ってはきませんでした。 でも、今みたいに法律でがんじがらめの状態とは違い、力には力で対抗するような荒っぽいアメリカが大国になっていく時代のパワーを感じたように思います。2016/06/16
Chako@(旧名:かど =^ェ^=)
2
当時まだ歴史が浅い街でもあったロサンゼルスには「自由の国・アメリカ」を象徴するかのように、希望と幸せを求めて中西部から人が移住してきた。しかしその自由は裏のほうにまで拡がってしまう。その最もなのがギャングでありM・コーエンだ。彼らは政治と警察の一部を、沈黙の掟という名の縛りでコントロール下に置くのだ。欲望のために街の空気を汚すギャングに対して信念と正義を尽くすギャングスタースクワッド(特捜班)という図式を見たときに、バットマンを想起してしまう。アメリカンコミックの原点がここにはあると思う。2013/04/30
広中錫
0
+4 GANGSTER SQUAD Covert Cops,the Mob,and the Battle for Los Angeles Paul Lieberman 2012 地味な本だった。敵ギャングが大物に思えなくて……。書き手もあまり上手くないのか?とっちらかった印象が残った。2016/04/19
newborn
0
ド素人ながら印象としては事実関係の記述が必要以上に難しく、曖昧な表現で書かれていて、かつストーリーにあまり重要じゃない所への言及で溢れている印象を受けた。ギャングについて調べてみたいなと思って本を探してきたけど適当なのがなかなか見つからないものだから、ロサンゼルスの史実に基づいた本作を手に取ったものの、これらの理由で残念ながらいい感想をもてなかった。 ミッキーコーエンを中心に話が進んだりするけど、調べてみたらそんなに重要人物とも思えなくて、もっと大物を扱ってくれたら楽しめたのかもしれない。2014/02/13