内容説明
真珠湾奇襲から終戦の大詔まで、1347日間にわたった先の戦争。講談社ノンフィクション受賞作家が、ライフワークとして積み重ねた戦場体験者たちへの聞き取り調査をもとに、太平洋戦争全体を見わたす通史を著した。著者が出会った戦場体験者は、提督・将官・兵士を合わせて計300人超。その貴重な肉声から、戦場で何が起きていたのかはもとより、死力を尽くして闘った日本人の「魂」の真実を描く。作戦解説47図を収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
yoshida
112
上巻では真珠湾攻撃からガダルカナル島の撤退までが書かれている。対米戦争を回避しようとした日本はハル・ノートで米国から最後通牒を通告される。緒戦の真珠湾、フィリピン、シンガポール、ラングーンまでは練り上げたプランと、軍の練度や幸運もあり順調に進捗する。驕慢と米軍の暗号解読もあり、ミッドウェーで大敗し以降は劣勢となる日本。総力戦の時代に適応できず、日本本土を叩くまで戦う米軍の意志を見抜けなかった。日本にその国力はない。現地を知らぬ大本営の無謀な命令。ガ島で混乱を生む辻政信。民族の欠陥だろうか。2015/07/29
Hiroshi
9
著者は300人の将兵へのインタビューを行っており、そのためにドキュメントと表題に付いたのであろう。上巻はガダルカナルまで。日米関係は日中戦争の始まる第1次近衛内閣から悪化していき、東條内閣では白紙還元御諚が出されるもハル・ノートが出てきて開戦が決まる。戦争の目的が米英蘭による経済封鎖を打破して自存自衛の途を完遂することにあり、ジャワ・スマトラ・ボルネオ・マレー・セレベスの南方の資源地帯の攻略することが不可欠であり、戦略上の観点から米英の基地であるシンガポール・マニラ・グアム等を攻略して占拠する必要がある。2025/08/20
junkoda
2
題材が大きすぎて満足できなそうと思った通りに満足できなかった。あれ、珊瑚海海戦の話おわったの?あれ、ミッドウェー海戦の2017/12/12
フロム
2
実は、まだ読み終わっていないのだが、相当の力作。巷間で言われる聖戦史観の底本といってもいい内容。何でハルノートが最後通牒と受け取ったのか?アメちゃんが油がくれなくなったら何で2年と待たず干上がるのか?何で勝ちまくってるときに外交交渉しないのか?等々疑問は多い。んがっ。実はこの人ミッドウェー海戦とガタルカナル関係に関しては大家いって間違い無い偉大な人。その人をして山本五十六は良くわからん。と言う件や何でオーストラリアまで侵攻しようとしたのか分からんと言う言葉は非常に重い。歴史群像あたりと併せて読みたい。2014/06/05
19690702
2
時系列に整理されているので、非常に分かりやすく太平洋戦争の過程が順を追って読んでいけます。太平洋戦争を理解する上でとてもよい入門書だと思います。なぜそうなっていったのかという歴史の流れとともに読むと、断片としてはメチャクチャとおもっていた戦いや作戦が必然として理解できます。ただ、それゆえに軍部のチグハグさばかりが目につきます。ただ、このチグハグさは過去ばかりではなく、今の日本でも至るところで目につきます。太平洋戦争の教訓についてもっと真剣に考えることが犠牲者への一番の弔いではないかと思ってしまいます2014/04/21
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