内容説明
遠回りでもいいから、大学に行きたい――就職組から進学組へ鞍替えした高校三年の夕士は、夏期講習に泣く日々。長い休みの最後、ひょんなことから千晶先生らとアンティーク・ジュエリー展に行くと、会場で思わぬ事件に巻き込まれた。絶体絶命のピンチが訪れたとき、夕士は「あの力」を使うことができるのか!?(講談社文庫)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ソルティ
213
今回は強盗事件に巻き込まれる。なんて非日常!話としてはスリリングでおもしろかった。この強盗集団たち、ボスに認めてもらったと思って喜んでいただろうに、ただ駒として使ってただけ、と知ったらキツいだろう。人は人に認められて生きる意味を見出すものだから⋯。夕士がプチを使うことをためらった理由、共感。変人扱いされて友達失うの嫌だもん。でも使ったことで、ホントの意味で友達失う事にならなかった。「「俺は、自分が他人を救えるなんて思っちゃいないぜ?他人のために死ぬつもりもサラサラない。俺は、俺ができることをしただけだ」」2019/09/04
た〜
150
千晶センセと長谷くんの間で夕士くんをめぐる嫁取り合戦勃発間近か?(笑)いやむしろ千晶センセは夕士くんの嫁、夕士くんは長谷くんの嫁か!?冗談はともかく、タイトルに反して全然ホラーじゃないのに前半はある意味半端なホラーより怖い。それと、やっぱりるり子さんの手料理(文字通りの手料理w)食いてぇ2012/12/17
再び読書
137
やっとクライマックスに近づいてきた巻。いずれ向き合わないといけない魔道士として、「あの力」が人目に触れるリスクと対峙する。夕士が未来に向かって一歩を踏み出す。しかし、青木は鬱陶しいさ爆発って感じでしょうか?千晶との対比で必要なキャラクターでしょうが、作者の意図以上に効果があります。2014/02/25
財布にジャック
115
今回はアパートの人達の出番が少なくて、ちょっぴり寂しかったです。もっともっと美味しそうなお料理が沢山出てくるとテンションがあがるのですが、強盗事件がメインなのでシリアスで考えさせられる重い内容で期待していたものとは違っていました。それでも、大好きなシリーズであることには変わりなく、次も早く読みたいと思ってしまいます。大学へ進学することにした夕士君、受験勉強頑張ってと親のような目で見てしまいます。2012/12/24
hirune
110
読メ登録500冊目☆今回は千晶先生と女の子達と一緒に犯罪に巻き込まれ人質になる夕士。どーなっちゃうのかとハラハラドキドキさせられました!プチを使えばすぐ解決できるけど…、知られることは夕士の日常生活が奪われ破壊されかねない危機だもんね★一瞬も嫌悪したりしない、千晶先生は器がデカイなぁ。夕士との縁がものすごく強いのだろうね☆「人の心はパラシュートのようなものだ。開かなければ使えない」う、身につまされる…。2015/10/01