内容説明
【第33回講談社ノンフィクション賞受賞作】判決の日、東京地裁で初めて完全に「壊れている」麻原を見た著者は愕然とする。明らかに異常な裁判に、誰も声をあげようとしない。麻原彰晃とその側近たちを死刑にすることで、すべてを忘れようとしているかのようだ―戦後最凶最悪と言われたオウム事件によって変わってしまった日本。麻原とオウムを探り、日本社会の深層を浮き彫りにする。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
mitei
284
オウム真理教の一連の事件でいかに裁判として不備があったのかを徹底的に追求した1冊。組織犯罪をトップが裁かれるというのは因果関係を合わせないといけないので、やはり難しいんだろうな。それでもトップが訴訟能力がなくて裁判停止とかになったら、あれだけの事件を起こして世論が許さないだろうな。そして人をサリンで殺めた組織を市民感覚としてもう大丈夫と信じて松本死刑囚の身内を一般人と同じ扱いにするのは普通無理だろうと思う。誰でも罪を償ったとしても再犯するのではないかと疑うのは人間として当たり前の反応だなとも思った。2019/07/08
さつき
53
オウム事件とは、麻原彰晃とは何だったのか、改めて問い直す一作。ここに書かれている拘置所内での麻原の処遇が事実かどうか、私には判断できないけれど、あまりにひどい有様に読んでいて吐き気がしました。一方で、たくさんの被害者を生んだ重大事件の容疑者なのだから、快適な生活を与えられないのは当たり前だと思う感情もあります。この後、取材がどう進むのか下巻へ。2017/09/13
ヨーイチ
36
コメントは下巻終了時に。しかし内容が濃過ぎて、深刻しすぎて、今から気が重い。こんな本も久しぶり。因みにこの本に地下鉄サリン事件のことはあまり出てきません。死刑か執行された今だからこそ読むべきって気もする。2019/04/22
at-sushi@進め進め魂ごと
31
どんな犯罪者であれ正当な裁判を受ける権利が担保されるのが法治国家というものだが、この麻原彰晃の場合、獄中で豚のように扱われ精神を破壊された挙句、御用学者のデタラメな精神鑑定により訴訟能力を有すると認定され、処刑を求める世論に阿るように控訴期限まで反故にされるとかさすがに非道い。仮に訴訟に耐え得るまで回復を待ったところで死刑判決が覆ったとも思えないが、万が一己が裁かれる側に立った時、司法の独立という建前は信じられたものではなく、この裁判が残した禍根は大きい。下巻へ。2026/06/25
なるみ(旧Narumi)
26
読友さんのレビューがきっかけで読んだ一冊。文庫上下巻にチャレンジしました。感想はまとめて下巻に書きたいと思いますが、私の場合は読むのに少しガッツが必要でした。2019/09/05




