内容説明
大成功したギリシア人投資家ニコの秘書として、シャーロットはニコの双子の兄ザンダーに連絡を取り続けていた。ニコとザンダーは生後まもなく生き別れ、互いに存在も知らなかったが、今回、ニコがザンダーの所有する土地を買いたいと考えたのだ。やっとザンダーと連絡が取れたとき、彼女は我知らずときめいていた。なんてすてきな声の持ち主なのかしら。そしてギリシアの小島に赴き、ザンダーと買収の交渉をしたあとには、誘われるままに一夜をともにしていた。生まれて初めての恋に夢中な彼女は気づいていなかった――実はザンダーが弟への復讐のために彼女に近づいたことに。■ミニシリーズ〈愛を知らない男たち〉最終話です。復讐のために利用されたと知りながらも、ザンダーを忘れられないシャーロット。憎しみと愛の交錯するこの恋のゆくえは?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
akiyuki_1717
1
とにかくあっちもこっちも親子関係が歪んでいて、まともな愛情をかけられた登場人物がいないのが、なんとも読後にわびしさを感じました。ヒロインはもっと割り切った考えでヒーローについて行ったんだと思ったけれど、結局は裏切られたと腹を立てるんだよね。いくら電話で話してたからって、初めて顔を合わせて二日後にベッドインして裏切られたっていうのは、被害妄想も入ってるよね。先の約束されたわけじゃなし、頭では危ない橋を渡ってるって思ってたんだから…まぁヒーローの矛先を間違った復讐が一番問題なんですけどね。2015/05/14
MOMO
0
復讐って…いや、そん時はニコ君も赤ん坊だったし、彼に責任はないのでは?と思ったものの、残され、苦労したほうとしたら、誰かに苛立ちをぶつける必要があったんだろうねぇ…おまけに父ちゃんにあんなふうに吹き込まれたんだから、なおさらだわな。あとさぁ、読み終わった後でなぜか、ゆがんではいただろうけれど、父ちゃんも母ちゃんのことを想っていたのでは・・?と思えてしまってさ。子どもをひとりだけ渡したのも、妻がもうひとりの子ども恋しさに、帰ってくることを期待していたのでは?と考えると・・・ちょっと、悲しいわ・・・ 2013/01/03