内容説明
N.Y.、クリストファー街の夜、男娼は恋を囁き、情欲に身を委ねる。金のために身を売るヘンリーの、虚ろな慚愧。ドラッグに溺れた男娼が見たものは――。大人になることに、漠然とした怖れを抱えるキーコ。女に溺れた父、そしてママコの折檻。不毛の愛の数々、キーコは離人幻覚に囚われる――。妻の死体と三十日暮らした男は、若き恋の思い出に身を委ねた。一途な情動、行き場のない魂を濃密に綴る傑作小説集!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
橘
24
草間彌生さんは大好きな芸術家です。草間さんが書かれるお話も、原色の狂気でくらくらしました。幻覚を文章で読んだのは初めてで、このように描かれるのだと思いました。鮮やかな生と性でした。2015/10/24
紫羊
21
もしかしたら既読かもしれないと思いつつイベントにて購入したが、読み出してすぐに初読であることに気づいた。これは一度読んだら忘れるはずがない。ニューヨークの男娼窟を舞台にした表題作よりも、日本の地方都市で繰り広げられる家族の歪な愛憎劇の方が強烈だった。文字を連ねるというよりも色を重ねて作り上げられたような作品だ。読みながら何度か津原泰水を思い出した。2023/10/08
からっぽな蛙《真梨江》
19
タイトルに惹かれて手に取ったら草間彌生の著作でびっくり!表紙のインパクトにまたびっくり!!ww そして…、内容の圧倒的なパワーにまたまたびっくりしました。強烈な性と死の、どす黒いパワーに溢れている作品。幻想の描写が鮮やか過ぎて、読んでいるこちらまで眩暈がしてきそうでした。実際、読んでいる間頭がぐるぐるして気持ち悪かったです。その感覚は、まさに麻薬のbad trip。芸術家の作品らしく、小説として文字として読んじゃダメなんだなぁ…。草間彌生の激流のような色彩のイメージに翻弄されてぐったり_(:3 」∠)_2013/07/19
Tαkαo Sαito
18
小説として読まないという解説が一番しっくりきた。とにかく読み辛い笑。読む絵画というカテゴリに近い、初めて読む文体で凄まじかった。表題作のクリストファー男娼窟は良かった。2023/02/26
Yuri
16
こんな文章書かれるのですね。なかなかの衝撃です。表題作と『離人カーテンの囚人』『死臭アカシア』の三作。何れも性と幻惑とが交錯する物凄い世界観。自分自身の読むタイミングで印象がガラリと変わりそう。2024/07/30
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