内容説明
政治について根源的に考えようとする時、人は古代ギリシア・ローマの哲学に立ち戻らざるを得ない。人間と政治の関わりについて、これほど深く、率直に議論された時代は他にないからである。ポリス最大の悪徳「ヒュブリス」とは。プラトンの唱えた「哲人王」とは。ローマの政治家はなぜ哲学を嫌ったのか。政治思想史の第一人者が「政治の本質」を語る。(講談社学術文庫)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
孤独な読書人
15
古代(ギリシャ・ローマ)時代の哲学をみていく。古代ギリシャの政治観がなかなか興味深い。政治に参加することそのものに価値を見出すという考え方。この点をハンナ・アーレントは高く評価していた。2018/11/22
なつき
5
『よみがえる古代思想 「哲学と政治」講義Ⅰ』読了。ギリシア時代から始まり、本巻ではソクラテス以前とソクラテス、プラトン、アリストテレス、ヘレニズム時代、古代ローマとかなり丁寧に体系的、それでいて俯瞰的に概観できる印象。あくまでも「哲学と政治」というポイントがぶれないのも好印象。2018/08/06
ミカド
4
古代の政治思想について講義調で書かれた本。平易な文で書かれており非常に読みやすい。これから政治思想を本格的に学ぶ前の導入本として読むには最適ではないか。中世ヨーロッパの政治思想について書かれた続編があるので続けて読んでいきたい。2016/10/23
mochita
3
人間が何を考え、生きてきたのか、その概略が分かりやすく述べられている。この書の凄いのは、哲学に全く興味が無くても、流れるように読むことができるところ。2017/11/02
うえ
3
「ナポレオン戦争以後、国際関係を安定させるためには国内の政治的変革を防止する方策が採られた…このことはカントの命題が必ずしも十分な説得性を持たなかったということ…しかしカント流の議論は、社会主義体制の構築によって平和が実現するという左翼の議論にさらに引き継がれる」「ストア主義というのは自然法が世界国家を支配」する考え方「キケロは世界国家としてのローマと、哲学者の観念の上で考えたストア主義の世界国家とを…むすびつける」キケロ、ストア哲学+ローマ→失敗。セネカ、人の国&神の国→失敗。アウグスティヌス、神の国2015/03/22
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