内容説明
ドイツ、2007年春。ホロコーストを生き残り、アメリカで大統領顧問をつとめた著名なユダヤ人の老人が射殺された。凶器は第二次世界大戦期の拳銃で、現場には「16145」という数字が残されていた。しかし司法解剖の結果、遺体の刺青から、被害者がナチスの武装親衛隊員だったという驚愕の事実が判明する。そして第二、第三の殺人が発生。被害者らの隠された過去を探り、犯行に及んだのは何者なのか。刑事オリヴァーとピアは幾多の難局に直面しつつも、凄絶な連続殺人の真相を追い続ける。本国で累計200万部を突破した警察小説シリーズ!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
W-G
419
翻訳されたのはこれが最初の作品。読んでみてなるほどなという感じ。事件自体の作りこみや見せ方がここから上手くなってきたようで、今までと違い、終盤の解決編でしっかり山場が作られている。主人公コンビは相変わらずで、山勘で怪しい人物を犯人と決めつけすぎ。しかも最後までどの勘もハズレという情けないオチ。ただ捜査以外の人間関係は、たしかに今後ドロドロして面白くなってきそうな気配はある。ナチス絡みの題材を扱っているということで、これまであまり興味がわかなかったけれども、そういった面での抵抗は全くなかった。2025/03/09
ヴェネツィア
410
ドイツの警察小説。作者のネレ・ノイハウスは「ドイツミステリの女王」と呼ばれているらしい。本書は「オリヴァー&ピア」シリーズの初期の1冊。物語の舞台は、作者が居を構えるタウヌス地方(フランクフルトの近く)である。その土地と登場人物たちについては、粘着質を疑うくらいに執拗で細密な描写が続く。しかも、頻繁に場面転換が行われる上に登場人物も多く、最初は人物像の把握にかなり難渋することになる。また、徹底した警察小説であるために、捜査もはかばかしくは進まない。訳者は「作者のミスリード」というけれど、⇒2023/12/20
ゆいまある
127
ドイツの人気ミステリシリーズ第3弾。日本ではここから出版されている。読んで納得、1,2作目が子猫とすると、いきなりトラ並に構成がレベルアップ。殺人事件の被害者にも加害者にも意外な秘密があり、最初に見えていた絵と全く違うラストが待っている。ただ、坊ちゃん刑事オリヴァーは女性に下心を抱き、相棒のピアは馬の世話ばかりしている前作までののどかさを愛していた身としては、この緊張感が逆に長ったらしく感じられてやや入り込みにくかった。腐女子の娘がいるのでBLにはすぐ気づいた。けど、私は腐じゃない。腐じゃないから!2019/03/27
yu
111
Kindleにて読了。 シリーズものでしたか。海外文学は展開が早くて、読みやすい。が、一気に読んでも誰が誰だかわかんなくなる(笑)。 著名な老人が、自宅で頭を打ちぬかれて殺害された。同様の事件が他でも発生。彼らの繋がりとは。犯人は何の目的で、このような方法で殺害したのか。 60年前の過去に繋がる事件の真相に、少しづつ迫っていくストーリー展開が面白かった。他もぜひ読んでみたい。2017/04/24
ひで📚🏈
79
ドイツ名の登場人物の名前が難しくて前半大苦戦・・・(汗)しかも、途中で名前変わるしw『深い疵』っていう内容からは想像できない(個人的にですがw)死体の数ですwでも、中盤戦からは一気読みしました!面白かった!ただ…ミリアムの登場に納得いかないまま読了でした。なんで一般人に機密事項話したり、捜査させたり・・・ミリアムが登場しなければ、次作の『白雪姫の・・・』も絶対読みたいですね。2014/09/16




