内容説明
とんでもなく面白い野球小説、できました!
書いたのは超弩級の新人作家!史上初の“高偏差値”野球小説、第4幕は、シリーズ最高の大興奮編です。
甲子園より東大が近い名門進学校の野球部がついに目覚めた。
天才女子高生・ヒカルさんの打撃理論を体得したメンバーは、ある日の練習で、エース・真之介の投球をことごとく打ち返した。
呆然とする真之介にヒカルさんがささやく。「彼らは野球を知らないから強いんだよ」
やがて迎えた秋季大会地区予選。夏の大会を辞退した野球部は初めての公式戦で、県内最高のピッチャーを擁する強豪と当たる。ここから快進撃が始まった。
チームは予選をまさかの1位で通過。そして迎えた県大会の二回戦。対戦相手は、かつて真之介が全国最強のバッテリーを組んでいた沢登俊平のいる甲子園常連校だった。
「君はなにも心配しなくていい。あたしたちに任せていれば、もうすぐ野球部の目標は甲子園出場になる」
その言葉どおりだった。
この野球部で、もしかしたら甲子園に出られるかもしれない。この相手に勝てれば――興奮の最終章です!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
黒瀬 木綿希(ゆうき)
91
【俺の野球はちっとも楽しくねえんだよ、バァカ】完結。甲子園より東大が近い野球部がついに目覚める。ヒカルさんの打撃理論を体得したメンバーの急成長っぷりに真之介だけでなく読者も目を丸くすることでしょう。本著の目玉はなんといっても海鵬高校との対戦。中学時代にバッテリーを組んでいた沢登がセカンドを守っている…?一年生で試合に出るだけでも凄いが彼なりに相当な葛藤があったに違いない。試合は思わぬ幕切れを迎えますが、真之介の海應野球部との付き合いはまだ始まったばかりです。
佐々陽太朗(K.Tsubota)
88
痛快でした。偏差値70の超進学校の野球部が甲子園常連の野球強豪校と野球の試合で互角に戦ってしまうのですから。世間が高校野球一色になるこの時期、「左打者には左投手が有利」だとか「無死1塁なら犠牲バントで走者を進めるべき」などというセオリーを、何の検証もなく盲目的に信じているバカを見るにつけスカッとした気分になります。しかし、野球バカ(バカといわれるほど努力しているという意味でほめ言葉です)からすれば噴飯ものであって、人によっては怒りすらおぼえるだろう。でも、野球オンチの私には痛快、痛快! (笑)2013/08/18
nemuro
42
4年ぶりの「甲子園参戦!&関西書店巡り」の持参本。今季の参戦は一気にマジックを「5」に減らして迎える巨人3連戦の1、2戦目。最短ならアレは14日。惜しくも胴上げには届かない。まあ2005年9月28日、井川、橋本、JFKが投げて巨人に勝ったあの場にいたので贅沢は言うまい。さて本書。「伊丹空港~京都駅八条南口」間の阪急リムジンバス内、「京都~大阪」間のJR電車内を経て、「梅田~甲子園」間の阪神電車内にてピッタリ読了。思えばこのシリーズ。2012年の「甲子園参戦!」前後に読み進めたんだったなぁと思い出しながら。2023/09/12
たか
27
最後まで楽しめた。 野球の理論は理解できないことが多かったけど勢いのある文章やったんでこまかいとこはええかなって感じでよめた。2017/02/08
acidrain
25
今までのシリーズの中で一番野球をしていた。相変わらず難しい理論についていけなかったが、部員がそれを理解して、ただそれだけの練習で試合がいい所までいくのは正直ご都合主義な感じもした。ヒカルが途中から出てこなくなった後のどうなるの?っていうわくわく感があっただけ楽しめたとは思う。ただ、終わり方も中途半端だし、終わり方も某少年漫画の打ち切りと同じで微妙でした。野球を一番理解していて、ある程度強いと言われている新がチームでは全く空気で「うちはバッティングのチーム」っていうのも特徴を殺しているなぁと感じた。2013/02/08