内容説明
バブル崩壊前、今や伝説となった仕手株「風」を動かしていた三人の男達がいた。一人は謎の死を遂げ、一人は十億の金とともに失踪した。残された茂木彬は失意の日々を過ごしていたが、純子という美女の来訪を機に立ち上がる。だが、それと同時に暴力団、香港黒社会、大物右翼の影がちらつき始める。魑魅魍魎を敵に回して、茂木は真相に迫れるのか?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミスターテリ―(飛雲)
27
いつもと同じく一人称で語られる白川節のハードボイルドの文章は、歯切れよく心地いい。作者独特の皮肉混じりの主人公のセリフはいつ読んでもニヤリとする。上巻では過去の仕手株に関係した人物が、ひとりひとり表舞台に。5年前に亡くなったその仕手株を操った男の死、それが自殺だったのか事故だったのか、そして同じ 時に大金を持って行方不明になった相棒の行方は・・調査を開始した主人公の背後でいろんな勢力が動き出す。過去に仕手株の「風」が吹いたように、物語の後半から突然嵐のような展開が、さあこれからと、期待いっぱいで次の巻へ。2025/06/11
ヨーコ・オクダ
27
文庫3分冊の1。「また自分には興味のない株の話&このボリューム…どうしようかな?」とか思いながら購入wそしていつも通り、なぜかスイスイ読めてしまうという白川センセ作品。今回の主人公・茂木は、飛び抜けて優れている感じではないけれども、彼のことを買っている人物、ファンが多数いるみたい。茂木を含め、いろんな人物から預かっていた大金とともに失踪した友人・瀬口を探す→失踪事件の真相を探るっていうのがメインの流れ。ヤーさん、右翼、中国裏社会が絡んでくる。危険な場面もありつつ、恋バナもありつつ。次巻へgo!2017/08/22
ニゴディー
7
株と裏社会が絡む著者らしさ全開のハードボイルド小説。文章は比較的読みやすいのでサクッと読めちゃうけど、話自体はあまり進まないので3冊も必要なのかという印象はある。 株の知識が全くないと読むにはキツイかも。 それなりには楽しめてはいるけど、引き込まれるってほどまではない。 3冊揃えてるので引き続き読んでいきます。2025/03/30
ぼうさん
4
今まで読んだ白川作品の中では主人公に魅力が欠けているが周りの人物が魅力的。次巻に行こう!2016/08/15
tak
3
いつもの白川節だけど、周囲の人間に恵まれている主人公にもうひとつ魅力を感じない。2018/01/27
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