内容説明
秀吉の秘宝を巡って、戸隠での最終決戦!長編伝奇小説、ここに完結!
秀吉の遺した秘宝の手がかりを、敦賀の気比神宮にまで捜しに行った近忠だったが、手がかりとなる図面は高嶋屋五郎左衛門に、財宝を開ける際に必要な宝刀は、鼠小僧次郎吉に奪われてしまった。
江戸に戻ってきた近忠は、高嶋屋と小浜藩の内藤主殿たちが、隠し場所の戸隠に出かけるのを知り、仲間たちと追いかけた。前回と同じ、辰次にお絲、亥ノ吉に義兄の欽之丞が加わり、5名での旅立ちだったが、角雲、大けがをした千代吉、それに十蔵と孫娘のお良が後に参加し、9名になった。
川を舟で渡ろうとした一行の行く手に、次郎吉の一味が現れ、お絲を攫っていった。味方と思っていたものが、敵と通じていたのだ。
次郎吉は、戸隠の里に住んでおり、秀吉の秘宝を探しに来た一味からお宝を奪い取ろうとしていた。
果たしてお絲を救い出せるのか。また、三つ巴の戦いの行方は。
秀吉の秘宝は、誰の手に渡るのか。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
一五
10
最後の埋蔵金を見つける所 あまりにもあっけなく😱⤵ 鉄砲でるとダメだな。剣戟が足りない2021/09/07
海猫
5
最終巻。財宝を巡って三つ巴の追いつ追われつのデッドヒートがまず面白く、クライマックスの二転三転する展開も読んでいて油断できない。登場人物が落ち着くとこに落ち着いて物語が幕を下ろすのもよろしい。三部作通して振り返ってみれば冒険ロマンのすみずみにはしっとりした人情があり大衆文芸の醍醐味があった。一部は批判的に感想書いたけど今考えれば市井の話からより大きい物語に飛翔するために必要な助走であったなと。またこうしたオーソドックスながらも王道の時代伝奇ロマンが文庫書下ろし作品に登場することを期待したい。2012/05/05
ひさか
3
二巻めでのお話が安易な方向に流れていたので、心配していたのですが、最終巻はやはり、緻密さに欠ける安易な幕切れでした。 もう少し緻密な世界構築と筋運びが欲しかったです。 2012/05/26
いえのぶ
2
豊臣秀吉が隠した宝を、それぞれの思惑で見つけようとする3組が争う。実父の藩の財政立て直しを図っているのが主人公。宝の場所の秘密を記した遺物の一部を持っている藩と豪商。宝を守っていたはずが宝を欲するようになった忍者の末裔。ちょっとストーリーは単純すぎるようにも思える。傾いた財政を人の財産で立て直そうとする経営者もいかがなものでしょう。2023/07/22
鈴木正大
1
子供の頃に夢中になった赤胴鈴の助や鞍馬天狗や真田十勇士や里美八犬伝、丹下左膳を思い出す。使い古された、宝探し、忍者、剣豪、昔懐かしい手法もたまには良いもんだ。2017/07/08