内容説明
元「ダ・ヴィンチ」編集長が書いた長編小説
聡子は32歳、6度目の結婚記念日に夫から離婚を切り出され、あっさりと承諾する。かねてから結婚に希望も安寧も求めていなかった聡子は、離婚後の自らの経済基盤を確立するため、男子大学生を相手にした「テレフォン・アドバイザー」というビジネスを始める。それは、「セシル」と名乗り、1日2回、「客」である男性に電話をかけ、世間話をしたり相談に乗ったりするというものだ。母親や友人も巻き込み、新しいビジネスは順調に推移するかに見えたが、突然、彼女の前に「客」のひとりである池内太郎という大学生が現われ、彼女の生活は急転する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
narix
0
面白かったけど、最後らへんトントン一気にことが進みすぎて何だかな。もうちょっとセシルのビジネスの行く末読みたかった。2017/01/11
ジョニー
0
犯罪に巻き込まれそうな仕事だな。2012/10/06
のび太郎
0
こんなビジネス、成立するのかなぁ・・・・確かに今の若者は「会話」が下手になってきたかもしれない。しかし、それがビジネスにつながるなんて・・最終的に第1号の顧客「太郎」はどうなったのか、気になるけれど「太郎」の成長を見るとビジネスは成功と言えるのかな?2012/08/24
次へ
0
周りにいるのは疾走する女性、疲労する夫、狎れる男。聡子は妻としての自分に慣れず、6年の結婚生活に終止符を打ち、自ら企画したビジネス、「あなただけのテレフォンアドバイザー」を立ち上げる。1回10分間の対話体験はいつしか聡子自身の救いとなり、見失っていた絆を再生する。 「お待たせ、セシルだよ」のセリフにぞくりとした。2012/04/22