輪るピングドラム3 【小説版】

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輪るピングドラム3 【小説版】

  • ISBN:9784344824096

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内容説明

両親のいない高倉家は、双子の冠葉と晶馬、そして妹の陽毬の三人で暮らし。ある日、余命いくばくもない陽毬が息絶え、絶望する冠葉と晶馬。しかし、死んだはずの陽毬がペンギン帽子を被り起き上がり「生存戦略!」と叫び、冠葉と晶馬に「ピングドラムを手に入れろ」と命ずる。陽毬は、ペンギン帽のおかげで生き延びることになったのだ。「ピングドラム」とはなにか――そのキーを握る荻野目苹果を探るうち、苹果は陽毬と友達になる。苹果の持つ、亡き姉・桃果の日記が「ピングドラム」なのか? 日記を巡り、人々の思惑が入り乱れる中、真砂子が高倉家を訪れる。「冠葉を返して」と陽毬に迫る真砂子。追い詰められた陽毬は忘れていた過去を思い出す。いらない子供が捨てられ、やがて透明になっていく場所・子供ブロイラーにいた陽毬に、「運命の果実を、一緒に食べよう」と言ってくれた少年――晶馬の手をとったことを。一方、冠葉は、陽毬の治療費のため、父の組織の残党と行動をともにするが……!?

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

みっちゃん

82
大切なひと。優しくて、怖くて、甘くて酸っぱくて、痛々しくいとおしい。その大切なひとを守るために。自分がどこまで理解できているのか、全然自信がないけれど、この胸の中に同居する悲しみとあたたかさ。それはまぎれもなくある。今度持ち主の次男が帰省してきたら、色々、聞いてみたい。2016/05/23

そのぼん

34
アニメ版では駆け足で解りづかった部分が事細かに描かれていたのでなかなか深みがあって面白かったです。アニメ版の方では多少ギャグ要素もあったのですが、小説版のほうはなかったですね。登場人物たちの心理描写を詳しくしてあるところが、『新世紀エヴァンゲリオン』に通じるところがあるとおもいました。2012/07/29

テツ

27
「僕の愛も、君の罰も、全て分けあうんだ」大切な人。自分を擲ってでも悲しい運命から救ってやりたいほどの大切な人。全てが終わり辿り着いた新しい世界。それは誰の記憶にも残らずに消えた晶馬と冠葉の愛に満ち溢れた世界なんだと思うと涙が溢れる。大切な人の悲しい運命を捻じ曲げて幸せを掴ませることが出来ればきっと人は笑顔でいなくなれる。ああ。これが宮沢賢治が言っていたほんとうのさいわいか。美しく悲しい自己犠牲と性愛ではない清らかな愛の物語。良いお話でした。2017/09/05

miki

21
罪も愛も、すべての源泉は君。三兄妹の真実と過去があぶりだされ、一際彼らの繊細で美しい絆が浮き上がる。生きることは罪なんだね、という言葉はすべての運命の行きつく果てを示唆しているように思った。途方のない言葉だ、言葉のセンスにくらくらしてしまった。最後のあのメモ、あれはずるい。2014/05/10

pulpo8

20
光莉とヒバリが本当は陽毬を少し恐れていたとか、陽毬が苹果を疎ましく感じるシーンがリアルな女の子っぽくていい。陽毬の晶馬に対する気持ちが結構本気で恋だったようで驚いた。冠葉は眞悧に陽毬を助ける代わりに世界を壊せと唆されたのかな?後半は抽象的なシーン、小説だけでは想像しにくいシーンが多すぎて難しい。中巻が山場というか一番盛り上がったかな。全体的には楽しめたけれど。乗り換え後の世界は晶馬と冠葉の愛で満ちているんだな、と考えると少し浮かばれる。2016/04/26

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