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内容説明
神の悪戯か、それとも試練か――穢れなき少年達を襲う残酷な運命、奇跡の最終章。1212年、フランスの田舎町。神に選ばれし子・エティエンヌは、12人の仲間と共に「少年十字軍」を結成し、聖地エルサレムを目指していた。ユーゴ率いるテンプル騎士団と合流し、旅路は順調かに見えていたが、心を許したユーゴの裏切りによって、いつしか破滅の音が響き始める。次々に斃れていく仲間達。押し寄せる絶望と憎しみ。過酷な旅の果てに辿り着いた先は……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぐうぐう
14
全三巻、千ページを越える『十字軍物語』の中で著者の塩野七生が、少年十字軍に触れたのはたったの二ページにすぎない。古屋兎丸は、二ページに凝縮される史実に伝承を加え、さらにそこに、自身のイマジネーションをたっぷりと盛り込み、少年十字軍とその時代を、ものの見事に表現している。奇跡に裏切られ、奇跡に救われる、少年達の絶望と希望の行程に、心を揺さぶられぬ者などいないだろう。間違いなく、古屋兎丸の最高傑作だ!2013/08/04
ぐっちー
11
一気に読みました。崩壊した組織の中で、各キャラの役割が見事に昇華されてゆく。暗黒の中世と呼ばれた時代を象徴する十字軍。その中でも特異な少年十字軍やアルビジョワ十字軍。それに俗に堕ちたテンプル騎士団や、欲にまみれた商人たちを上手く絡めていて、ここに一大叙事詩が完成した。2013/05/28
あんコ
9
★★★★☆皆川博子さんの『少年十字軍』を読む前に古屋兎丸さんの『インノサン少年十字軍㊤㊥㊦』を再読。一番最初に読んだ時は衝撃を受けたよ、でも流石に再読なので最初の頃の衝撃はないけども…当時の中世ヨーロッパが垣間見える作品で当時の子供は今と違って庇護される立場でなく半人前の人間で扱いが雑。そんな中、早く大人になりたい大人になってみんなに認められたい!!騎士になって一旗あげたい!!…っていう純真な思いを大人がそれぞれの思いで蹂躙して踏みにじっていく様がえげつない。ただ最後の見開きの絵に救われた思いがする。 2025/04/19
おMP夫人
9
ただひたすらに、残酷。大半の方が、目を背けたくなるであろう描写と展開が続くのですが、臓物が飛び出したりといったスプラッター要素は比較的あっさり目かと思えます。しかし、独特な絵柄のなせる業か、嫌悪感とある種の美しさを併せ持つそれらのシーンが強く印象に残ります。このあたりが、この作家さんの魅力なのかもしれません。天草四郎やジャンヌ・ダルクなどに代表される、信仰が生む崩壊を好まれる方にはお勧めできる作品と言えます。報われない悲劇でしかないのに、なぜか読後に、大嵐が去った後のような爽やかさを感じる作品でした。2012/04/25
ぐっちー
8
次々と死んでゆく子供たち。残酷で悲しい結末。中世の子供たちの姿に仮託して、様々な差別や格差、対立を描く物語だった。未来を生きる私たちが、全ての子供たちが幸福であると胸を張れない恥ずかしさ。2020/06/25
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