内容説明
音楽アーティストとしてブレイクした古丹、比嘉、遠田、猿沢の四人に、全国から演奏依頼が殺到。東京のライブハウスを離れた最初のツアーの場所は古丹の故郷でもある北海道に決まった。その頃、警視庁の赤城警部は憂鬱な気分でいた。危険な極秘計画の存在のためだった。堂々、シリーズ完結。※この作品は1989年1月講談社ノベルス『怒りの超人戦線』として刊行されたものを改題し、文庫化したものです。(講談社文庫)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
りょうけん
12
<繋> この第7巻で結末を迎えた本シリーズ。元々は1989年の作品。当時”ラノベ”という言葉があったかどうかは分からないが,ジャンルから言えばその部類に属する本だと思う。こういう作品(作家)は中々その後が続かなくて,そのシリーズだけで終わる事も多いが,そこは今野敏覧である。この本だけで終わることなくその後も多彩な方面へと執筆は続いた。僕は昨2020年,今野敏覧の本を読み始めたのだが,あまりの作品の多さにくじけそうになりながらも,やっとデビュー作品を読むことが出来た。がしかし,まだまだ今野敏覧は続くのだ。2021/06/06
gonta19
10
2011/11/20 Amazonより届く。 2011/12/7〜12/8 奏者水滸伝シリーズ最終巻。 古丹の故郷,北海道へのツアーに出かけた4人は,図らずも極秘の使用済み核燃料処理実験反対運動に巻き込まれる。いつもながらのスリリングな演奏シーンと血湧き肉躍る格闘シーンが楽しめる。 原子力災害に悩まされるこの時期に旧刊であるこのシリーズ最終作が発刊されるのも何かの縁であろうか。4人の活躍をもう読めないのが寂しい。2011/12/08
はちくま
7
シリーズ最終作。もう会えないのは寂しいけど、今でもきっと4人で演奏してるに違いない。しかし、このテーマ、今読むと重すぎますね。当時から言われてたのに、今に至るまでちっとも改善されてないし。2013/10/28
詩界 -うたか-
6
#読了 #奏者水滸伝◆今回のツアーは北海道内をまずは回っていく事になった。原子力発電、環境汚染と様々な問題の前に、立ちはだかるモノとは——奏者水滸伝、シリーズ堂々完結!◆いつもより巻き込まれてる感は少なかった;;(∩´~`∩);;。休憩にはちょうど良いけどこんな環境問題出てくるシリーズだったかどうかを忘れました←2020/01/07
kinshirinshi
5
北海道へ演奏旅行に出掛けた一行は、その地で反原発運動に巻き込まれる。アイヌ人である古丹神人は、同民族の仲間と戦うことを選び、彼の身を案じる他の三人も戦いに加わる。シリーズ最終巻だが、四人の感情はあまり描かれず、話は淡々と進む。 「気が向いたら、演奏を聴きに来てくれ。俺たちは変わらず『テイクジャム』で演奏している」ーー古丹のこのセリフで物語は終わる。もっとこの四人の活躍を見ていたかった気もするが、これからも続いていく形で終わったのはよかったのかもしれない。できれば最後は演奏のシーンで終わってほしかった。2018/11/06