内容説明
六文銭の旗印のもと戦国乱世を駆け抜けた真田一族は、古くから戦国武勇伝の白眉として人々を魅了している。山あいの小土豪から台頭し戦国時代を彩った真田家とは何者だったのか。なぜその生きざまが人々の心をとらえてやまないのだろうか。幸隆・昌幸・幸村の三代を描きつくす、戦国一大叙事詩
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さつき
67
真田昌幸とその子信之、信繁兄弟の気質の違い、その上で選び取るそれぞれの道が際立って描かれていました。真田ものの醍醐味でしょうね。大坂の陣を待たずに旅立ってしまった昌幸に、もう少し時間があったらどうだったろう?と思わずにはいられません。2019/04/21
藤枝梅安
34
上巻でも感じたことだが、作者のこれまでの小説のダイジェスト版。オールスターキャストでテレビ的。新聞連載だからしかたないのだが、いろいろ盛り込み過ぎて全体としての統一感に欠ける。421ページ「ことここに至り、および、大坂方は」は「至り」と「および」が重複しており、校正の際の見落としと思われる。2012/09/13
ichi
29
【図書館本】下巻はいよいよ真田幸村が主役。上杉家へ人質として入ったことで直江兼続と出会い「義」を知る事となる。幸村は戦国時代の中の武士としての「義」を最期まで貫き、敵陣誰もが惚れ惚れするほどの武士の中の本物たる武人だったのだろう。と感じました。だから現代までも名が残る武将なんでしょうね。かっこよかったです!2015/05/06
☆エンジェルよじ☆
25
目まぐるしく変わる戦国の世で生き残る為に知と策と一族の結束で大勢力と渡り合った真田家三代の当主達。家康のこじつけとしか思えない大阪の陣で幸村の最期までの話。面白かった。真田家の諜者に根津甚八という名を見て同じ名前の俳優がいたなぁと。上下巻の表紙を繋げると真田三代の当主(と思う)三人の人物が描かれているのを発見して感動した。2012/01/27
二分五厘
12
第一次上田合戦から大坂夏の陣まで。この展開でこのページ数はやっぱり少ない。2冊にしてたっぷり読みたかったなぁ。上巻の幸綱や若い昌幸の時はなんともなかったけど、下巻になったらまんま『真田丸』のストーリーと被っているので、あのキャストが頭の中で暴れまわってたw。己の信念のためなら表裏比興の仮面を被り、野望を燃やし続ける昌幸。上杉の義と真田の謀を己に取り込み、見事戦場で昇華させた幸村。この二人中心なのは仕方ないけど、九度山での生活や大坂の陣、大助やその後の信幸にも、もっと語って欲しかった。2016/09/07