内容説明
平成大不況をよそに「大泉内閣」に食い込み、規制緩和の旗振り役となったノンバンクの帝王。男はいかに政商にのし上がり、なぜ表舞台から消えたのか――。紳士然たる風貌に隠された非情、恫喝、肥大する欲望。投資ファンドとの癒着、金融相と仕組んだ出来レース、そして経営破綻の危機……。巨利の構図を射抜く経済小説の金字塔!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Tsuyoshi
65
下巻では村上ファンドへの出資や規制緩和を推進する立場をとっての利益誘導、みなとみらいの開発、かんぽの宿の譲渡など、リーマンショックを境にした一連の浮き沈みが描かれてあった。未だに尾を引く当時の金融不安の影響力の凄さやCEOが自己への過信からブレーンを使いこなせず窮地に陥っていった流れはよく分かったが、如何せん終わりかたが尻窄みでスッキリせず残念。 2018/03/26
ma--bo.k@k.vodafone.ne.jp
5
2000年代の好景気で拡大路線を突き進む最中、一転して金融不安に陥る。上巻よりも展開が激しかったですが、自分の20台の記憶とすり合わせながら読了しました。未だに尾を引くリーマンショックや、株安、円高など企業を取り巻く環境は厳しいばかりですね。経営トップの力は不可欠ですが、これを支えるブレーンが鍵を握るのでしょう。少々、小難しいストーリーでした。2012/02/07
ドル箱
4
さて感想いきましょう。上のテーマで「夢」と語りましたが「夢=リーマンまでの日本経済と闇の暗部」そして根底の「幻=リーマン以降の世界情勢と日本経済の負の遺産」ですが高杉良が「これを書きたかったのは、老兵は消え去るのみ=癌の摘出」だったと思います。経済小説だが、「老人の欲望は魑魅魍魎です」そして現状が「時代を読めない老害(キチンとした老人なら良いが今の日本に正常にコントロール出来ない者が多数しがみ付いてるのを比喩)」それが私には「良く解ります」今の日本で1番大切なのは「情報=経済コントロール」さて誰がそれを。2012/06/06
ぶーにゃん@積ん読本解消中
4
村上ファンド事件、かんぽの宿事件にリーマンショックとこのときの日本経済は大きな波に飲まれる会社を必死に動かす井岡を描く。それにしても日本の経済をグローバル化し長い不況を作り出したとされている小泉・竹中路線に対する作者の糾弾は手厳しいですね。政商としての宮内も市場のルールを政治に介入して自己の利益に誘導していくさまは日本の停滞を生み出す一つの要因になっていると思います。立花が辞職した最後で井岡に自分はどう進むべきなのかを明確にしなかった作者に中途半端な結末で読者に日本経済のあり方の宿題ぶん投げたみたいで残念2012/01/14
ホキム
3
期待して読んだわりには いまいちだった。特に下巻は 村上ファンド事件かんぽの宿事件 リーマンショックと日本経済の浮き沈みを描いているのだけど。。。。 2012/06/18
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