角川文庫<br> 歓喜の歌は響くのか 永大産業サッカー部 創部3年目の天皇杯決勝

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角川文庫
歓喜の歌は響くのか 永大産業サッカー部 創部3年目の天皇杯決勝

  • 著者名:斎藤一九馬
  • 価格 ¥726(本体¥660)
  • KADOKAWA(2014/07発売)
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  • ISBN:9784043944668

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内容説明

たとえば東北の山深い町で産声をあげた名もないサッカーチームが、わずか3年のうちに晴れの天皇杯決勝に挑むというシーンは考えられるだろうか。答えはもちろんノーだろう。しかし、今をさかのぼること三十数年前の1975年元日、東京・千駄ヶ谷の国立競技場でそんな奇跡が本当に起きようとしていた──。日本サッカー史に輝く伝説のチームを追ったノンフィクション。

目次

第1章 小さなサッカーボーイ
第2章 「永大産業」創業者、深尾茂
第3章 「三年で日本リーグ一部に上がれ」
第4章 隠された二年間
第5章 永大産業サッカー部誕生
第6章 深尾茂、逝く
第7章 日本リーグ一部初年度の戦い
第8章 獲るぞ日本一!第五十四回天皇杯
第9章 暗転。サッカー部解散か
第10章 廃部

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

アルビレオ@海峡の街

13
永大産業サッカー部存続を願って、当時の副知事が出した嘆願書の中に「昭和45年、山口県内に15しかなかったサッカーのスポーツ少年団が、永大産業サッカー部の活躍のおかげで、昭和50年には75チーム、3000人のサッカー少年を生んだ」という一文があった。私は正に、この永大産業のおかげで出来たサッカー少年団に入団し、サッカーに出会った事になる。そして今に至るまで大のサッカーファンになってしまった。永大産業サッカー部の事は、正直つい最近まで知らなかったが、まさか私が生まれる数年前に、現れ、輝き、消滅していったサッカ2015/10/18

西澤 隆

9
創部3年目に天皇杯決勝まで行ったサッカー部の物語。エピソードは相当な「え?」が並びえげつなさ満載なのだけれど、それでも読了後に感じるのは「成金が金にまかせて大いに無茶し倒産とともに廃部」という冷笑するような話ではなく、とにかくサッカーが好きで好きで離れたくない男たちがまちを巻き込んで目一杯に駆け抜けた日々の「!」。お別れ会のゲームを終わらせたくない子どもたちが切ない。そしてグラウンドがちゃんと子どもたちのためのインフラとして残され、小さなまちにちゃんとサッカーの根っこができた。これは成果の物語だと思います2021/12/03

まかあい

9
爽快なサクセスストーリーを期待して手に取る。が、それには収まらず、関わる人たちそれぞれの立場での思惑が絡み合って、喜怒哀楽、驚き、苦味、空しさ、興奮に溢れている。読みごたえがあった。2016/01/11

wb1317

8
私は、当時平生小に通う小学生でした。 あのころ、永大のサッカー部はまさに我らのヒーローでした。 試合があれば永大グランドに行き、 ブラジルトリオの凄さに唖然とし、 特にペレを、あのサッカーの神様と同一視していました。 今、多少は世間を知る年になってこの本を読み、不覚にも涙がでそうになりました。 当時のサッカー部関係者の皆様に、心からの感謝の念でいっぱいです。2011/09/15

さんつきくん

5
1970年代。山口県平生町という小さな街を本拠地に、創部わずか3年で天皇杯決勝に進んだ、Jリーグもなかった時代の「Jリーグ百年構想」もビックリの永大産業サッカー部のノンフィクション。永大はやがて親会社の倒産で7年で廃部してしまう。栄枯盛衰の差が凄まじい。サッカー部がトップリーグで活躍する様に、平生の町は一喜一憂。小さな街にトップクラスのサッカー選手がいれば、それはそれは盛り上がるだろ。やがて斜陽に。廃部の現実。当時のサッカー少年の嘆願文がより切なくなる。関係者の証言と当時のサッカー事情が興味深く描かれてい2015/06/01

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