内容説明
顔は瓜二つでも、性格は真逆の双子同心。謹厳実直を旨とする兄・左京は北町の名同心。弟・右近は家出の後、地回りになっていたが、ひょんなことから南町の新米同心となる。そんな折、右近の元子分が殺しの罪で兄・左京に捕縛された。無実を信じる弟・右近。水と油の二人が真相を競い追う。<文庫書下ろし> (講談社文庫)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
51
双子なのに性格は真逆、勤める奉行所も南北に別れている設定からして面白いです。こうなると対立すると思えますが、兄・左京には適わないと一歩引く弟・右近を見ていると案外仲は悪くないようです。2人共影響し合いながら成長していくのでしょう。周りの人たちもどこかとぼけた感じがあって憎めず、ドロドロした感じもなくサクサク読めました。江戸の様子がもっと盛り込まれていてもいいかとは思いますが、面白かったです。2015/08/17
とし
10
早見俊の小説初読みです。双子でありながら性格が真逆、務める奉行所も南北にわかれた設定ちょっと変わった捕物小説。周りの登場人物も癖はあるけど憎めない、ちょっととぼけた人たち、ドロドロしたところがなくて面白い小説でした。2013/06/23
更新停止しました。ありがとうございました。
3
さくさく読める流行りの文庫時代小説。設定に惹かれて手に取るがさくさくし過ぎて少々味気ない。心の機微や江戸市井の情緒が足りない。双子がもう少し関わり合う展開が読みたかった。2011/10/01
sai
1
図書館で今まで読んだことのない作家さんを探して見つけた本。タイトルには惹かれなかったけど、解説が縄田さんだったので借りてみたが、意外と面白かった。縄田さんのノリノリ解説に笑ってしまった…(≧◇≦) 続編もあるんだね、予約しなくちゃ…2014/08/29
M2
1
顔は瓜二つでも性格は正反対の双子の兄弟が南と北の同心として真相を競い合うっていう設定が面白い。兄の左京も弟の右近もそれぞれいい面と短所がしっかり描かれていてよかった。2人の間で気を使う老練な岡っ引きがいい感じ。個人的には牛太朗に萌え。左京の嫁には町方の娘を、という静江さんの意見はもっともだと思う。南町のお奉行さまは続編には登場してくれるのだろうか。2011/08/31