内容説明
訴状の廃棄処分をしていた評定所書役の柊左門は一通の訴状に目を止めた。古寺に巣くって乱暴狼藉(らんぼうろうぜき)を働く浪人たちを取締まってほしいというものだった。調べたところ、浪人たちの背後には公儀の影が。裏仕置を決意した左門たちだったが、かねてから対立してきた“妖怪”中野碩翁(なかのせきおう)の隠密軍団が前に立ち塞がる――。裏仕置人たちに、最大の危機! 待望のシリーズ第四弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
真理そら
16
敵役との距離がだんだん縮まって左門たちの裏仕置もだんだんハードになってくる。正義と悪の対決でなく悪と小悪の対決なのがおもしろい。2018/12/12
あかんべ
2
悪の上前をはねる罰当たり。を自認する左門たち。 彼らを得体に知れぬやつらと、捜査する中野硯翁たちの足音が迫る。一人二十五両ももらったら、一年くらいおとなしくしてれば、いいのにとおもうのは私だけ?つぎの巻あたりでおおきな対決が見られそう。わくわく2011/08/21
黒柴わん子
1
シリーズ4作目。シリーズ1作目からチラホラ出てきていた見聞組が前面に出てくる。物語は裏仕置よりも適度の攻防にシフトしていくのかな?仲間内の綻びもすこーし見えてきたかもと思えた。同シリーズをまた読みたい。2018/12/13
sken
1
悪を悪として退治するってのが、最近の作品のなかではやや斬新……かな。 手堅くまとめられており、ちょっとした時間に読むには丁度いいかも。2013/02/04
shokopan
0
並行シリーズが多く、私の貧相な頭では「アレ?この人まだ成敗されてなかったんだっけ?ああ、あれは別のシリーズか…」となることが、だいぶ増えてきてしまいました。主人公が与力だったり、岡っ引きだったり、公儀・正義サイドの他シリーズと違い、自らを「悪党」「罰当り」「外道」と評して憚らない、脛に傷持つ、このシリーズの主要人物達の今後は気になります。2011/07/18