内容説明
転校が決まった“相棒”と自転車で海へ向かう少年たちの冒険「僕たちのミシシッピ・リバー」、野球部最後の試合でラストバッターになった輝夫と、引退後も練習に出続ける控え選手だった渡瀬、2人の夏「終わりの後の始まりの前に」など、美しい四季と移りゆくひとの心をテーマにした短篇集「季節風」シリーズの夏篇。まぶしい季節に大切な人を想う、夏の物語12篇を収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
遥かなる想い
138
家族・友人・恋人など大切な人を想う短編集。「夏」とつけたのは終わり と始まりの想いからだったのか…一編一編がなぜか心に沁みる。 2011/08/20
じいじ
79
〈夏〉の風物の12篇、どの話も読み味が良いです。次の夏が来たら読み返したくなる一冊です。敢えて二話を選ぶと、中学生の登校拒否の問題点をついた【その次の雨の日…】毎日、昼間は本業の中学教師、夜間は無報酬で不登校生徒の「虹の学園」で英語と個別相談にのるノブさん先生。こんなに働いて、身体は大丈夫なの?と心配になります。【風鈴】若者らの他人への気遣いと、未来へのヤル気が伝わってきます。クルマ騒音も何のその、俗称「新婚アパート」で新しいスタートをきる若いカップルの話。隣室の風鈴の音が、やけに悲しく心に響きます。2023/07/20
tengen
64
アジサイ・梅雨・七夕・夏休み・高校野球・お盆・里帰り・宿題など、2学期直前までの夏の小説歳時記。 あじさい、ささのは、タカシ丸が良かった。 ラストの秋は8月の終わりに読みます。 親知らず/あじさい、揺れて/その次の雨の日のために/ささのは さらさら/風鈴/僕たちのミシシッピ・リバー/魔法使いの絵の具/終わりの後の始まりの前に/金魚/べっぴんさん/タカシ丸/虹色メガネ2015/06/05
kishikan
61
夏という季節は海や山という華やかなレジャーのイメージがある反面、祭りのあとの寂しさやお盆の夜の静けさを思い起こします。文庫版のあとがきの中で、重松さんが「終わりの後の始まりの前」と書いているように、この本の12の短編は全て「終わり」を基点とした物語です。各編、家族との別れ、愛の終わり、友人との別れ、最後の部活・・・、思わず熱いものがこみ上げるのを「ぐっ」とこらえる自分がいました。でも、この物語の良さは、切なさや悲しさの中に必ず新たな一歩を踏み出そうとする人がいることです。それが更なる感動を与えてくれます。2011/09/26
siro
60
ノスタルジックでちょっとホロリとくる話が多かった。子供、親、祖父母、古い友達を想う。思い出も含め大切にしたいと思う。「べっぴんさん」「タカシ丸」がスゴく好き。2016/07/01