内容説明
珪素生物と彼らの「円卓政府」が統治する地上で「運び屋」をしている人間リュウは、ある夜、騒動に巻き込まれる。荷物の届け先だったはずの相手は殺され、リュウ自身も謎の敵に襲撃され、おまけに運んでいた荷物から出て来たのは、珪素生物の少女――!? 「ほら私おとーさんの娘で、相棒で、将来的にはお嫁さんでしょっ?」「娘ではないし、お父さんでは断じてない。そして、そんなろくでもない将来の計画を立てた覚えもない!」「これから立てさせてみせるもん!」 なぜか自分のことをを父親呼ばわりし、懐いてくる少女ルーに困惑するリュウ。奇妙な同居生活が始まるが――? 第3回GA文庫大賞奨励賞受賞作登場! ※電子版は文庫版と一部異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
空箱零士
7
★★★☆ 分かった分かったよ分かったからいや分かんないけどとにかくルーちゃんをぺろぺろさせろ!!! そんな話。要するに稀珪石という賢者の石的なものが脳に癒着した珪素生物という新人類と旧人類の共存する(旧人類は衰退中)世界観での運び屋ものだけども、珪素生物のギミックはともかくアクションと背景描写と人間関係がゴチャゴチャし過ぎて実にめんどい話に。SFギミック自体は単純なんだけど、それこそ「七面倒くさい」話にしてたせいで分かりづらさも跳ね上がるという。いくらなんでも、ここまで七面倒くさい話にする必要ありました?2015/10/10
タカユキ
4
「拙く七面倒臭い」というのはあとがきの謙遜だけど、本当にその通りだから困る。変わった娘を拾って懐かれた、ウザいけど可愛い、そんな日常だけを書いた方が良かったんじゃないかと思う。2011/04/15
彩雲
4
一言で言えば『シリコン・クライシス』。ツンデレな主人公をおとーさんと呼んで懐き、お嫁さんになるの!と慕う小さなルーの独特の可愛らしさがたまらない一作でした。ただ世界背景はカキワリのように薄っぺらく社会が全く描かれていません。話もごちゃごちゃした印象。主人公と読者に対する情報が少ない事が原因だと考えています。ただ、無理やり不自然に隠しているわけではなさそうなので不快感は感じませんでした。練りこみの甘い、粗い出来の作品と感じていますがルーの可愛らしさでお釣りが来た気分。続刊が出たら買い。別シリーズなら様子見。2011/04/15
niz001
3
「瀬川くん~」から遡ってきた。確か表紙見て「またロリペロものか~」と手にも取らなかった記憶が薄らある。設定周り特に集合的無意識と元型については色々言いたい事あるのはともかくとして、やっぱり中谷栄太さんの掛け合いは好みやわ。2017/01/17
maijar
3
ルーのかわいさは一級品だった。主人公は青かった。全体的に伏線が足りないのでなんかこう釈然としないものが。2011/04/15