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内容説明
町でささやかれる怪しげな噂は、大きな出来事の前ぶれだった。1人が狂い、2人が燃えあがり、5人が密議をめぐらし、そしてみんな取り憑かれていく。暗い夜が育む悪意の芽。ついに明らかになった、ピョートルの真の狙いとは。「ドストエフスキーの全小説中、もっとも謎をはらんだ部分(訳者)」といえる第2部。アカデミー版「スタヴローギンの告白」初訳を含む新訳決定版。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
97
言葉では紡ぐことが難しい「空気感」「違和感」「破滅への道筋」が加速していくようでした。挑まれていく決闘、次第に明らかになっていく過去と思惑。物語における人々の立場を理解するのが難解であるだけでなく過激な告白もあり、面白さと混沌が同居していると感じます。まだ物語の絶頂には至っていませんが、壊れていく世界には引き込まれました。この世界はどのように着地するのか、次で回答が出るのでしょうか。2016/11/23
榊原 香織
59
3巻本の2 悪霊ていうより悪魔じゃね?ゲス男の告白を聞いたチーホン主教の動じなさがよくわからない2023/04/19
たかしくん。
56
第2部で物語はようやく動き始めます。特に6章の「大忙しのピョートル」からは動きが目まぐるしい。印象に残るキーワードは「アジビラ」。後々の革命をも暗示させるピョートルの(ちょっとお調子者めいた)暗躍の一方で、スタヴローギンは異常な告白を!著者の意図通りの順番で本編を織り込んだ本書の意義は大きいと思います。ベートーベンの「大フーガ」が出版社の強い意向で当初の作品130番から外されたと同様、この「告白」もその特異性、インパクトは十分です。これ以降も読者を試させるような様々な暗示が続き、次巻に繋がります。2016/01/16
星落秋風五丈原
55
シャートフがスタヴローギンを殴り、それを見た、かつてスタヴローギンと恋仲だったリザヴェータが悲鳴を上げて気を失い倒れるという衝撃的な幕切れだった第1巻の続きから始まる。「なんか色恋沙汰ばっかりで悪霊どこ?」と言いたくなりそうな長さだが、やっと本巻で、悪霊がある人物の台詞として登場。本巻の主役は殴られたスタヴローギンをはじめとする若者達である。ヴェルホヴェンスキーが金銭的に頼っていた市長は交代し、新市長の妻ユーリア夫人は饒舌なその息子ピョートルに乗せられ、作家カルマジーノワも彼を自宅に招く。2022/10/26
市太郎
50
新潮版との大きな違いはそれまで付録扱いだった「告白」の章を著者が当初、意図した通りに物語の中に組み込んだことだろう。より自然に話の流れに乗っていける。とは言え、結末を知っていないと何の話をしてるのかわからなくなる所も多い。ピョートルの思想はやはり子どもじみていると思う。しかし、彼も悪霊に憑かれた者。破滅へ歩を進めている。シガリョーフ理論とはつまりオーウェルの「1984年」のような世界のことを言っているのだろうか? 彼らの目指す理想郷の存在をより深く理解する必要があるようだ。ともあれ次巻へ。豚よ、豚よ湖へ…2013/11/05
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