内容説明
デイジーは、叔父が経営する小さな遊園地の整備士だ。年代ものの回転木馬やゴンドラ、蒸気機関車など、幼いころから慣れ親しんだ古い遊具と毎日格闘している。心から愛する仕事のため、小さな体はいつも煤だらけだ。ある日、遊園地の経営を助けるため、敏腕コンサルタントがやってきた。フィリックス・ギズボーンと名乗る彼は、若く、すらりとした長身で、スーツを完璧に着こなすその姿に、デイジーの胸は熱くなる。でも、彼みたいな人がわたしに目を向けてくれるはずがないわ。デイジーは必死でそう自分に言い聞かせるが、思いがけず、フィリックスからディナーに誘われて……。■ハーレクイン・ロマンスでも活躍中の、ケイト・ハーディの新作をお届けします。フィリックスからディナーに誘われたデイジー。彼はあくまでもビジネスだと言いますが……。固く閉じていたデイジーの心がしだいに花開いていく過程を、お楽しみください。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
糸車
10
主人公二人とも婚約者に傷つけられた過去があるのですがヒーローのほうが重傷。自分自身の価値どころか家族の愛情まで疑うほどだもの。自立心旺盛で祖父母が始めた遊園地の遊具の整備を請け負うヒロインは少なくとも過保護なまでに家族に愛されているのを知っている。まあね、ヒロインが愚かな場合よりヒーローがお馬鹿さんのほうが読んでいて楽しい。総合評価するとこのヒーローは自身の過ちを認め誤解を解き謝罪する誠実さがあるので〇。さらにヒロインの信頼を取り戻すために時間をかけるところも〇。犬のようにおつかいする巨大な猫が可愛い。2014/12/05
沙月
1
ヒーローもヒロインも、どちらも過去の痛手に振り回され、そのせいでお互い言葉に含まれる意味を取り違え…という物語。ハーレクインのジャンルではディザイアに入ってますが、どちらかと言えばイマージュ向きの設定のような気がするし、そっち路線で書かれていたほうが初々しさを前面に押し出せてよかったんじゃないかな。と言うか、イマージュ路線で読みたかった!(<また、無理な注文を…;;)2011/05/12
Mari
0
★★☆2012/01/11