内容説明
紛争・災害で貧窮する地に赴き、人々の精神的・経済的な自立をサポートする--。人々が幸せを取り戻すためには何が必要か、身をもって人のいのちと向きあい、人の心を生まれ変わらせてきた著者が、圧倒的な説得力をもって語る幸せ観・仕事観。どうしようもない難事にぶつかったとき、苦しみや悲しみにおそわれたとき、著者のひとこと、ひとことが胸にひびき、生きる力をわきたたせてくれる一冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
SORA
7
国際自立支援の活動をしている著者が、旧ユーゴスラビアの首都サラエボで出会った人の言葉が印象的。「自分たちは戦争中のほうが幸せだったかも知れない。戦争中は常に一瞬一瞬が感謝だった。」 著者は人間関係の苦労も経験し、落ち込んだりもしているが、反省を踏まえた言葉に励まされ、勇気づけられる。2016/05/29
るる
3
ボランティア展示参考資料。 国際協力で実際にこういう活動をした、という実績報告というよりは、NGOで働いている女性の人生観、仕事観を全面に出していて自己啓発的要素が強かった。困難にどうやって立ち向かっていけばいいのかと示唆してくれる本。 支援とは、「食料に困ってる人に魚を渡すでなく、釣竿を渡すでなく、釣竿の作り方を教えることだ」2016/04/22
Y田トモコ
1
木山さんが友人の結婚式でスピーチされていたので、読んでみました。国際自立支援、ふだんふれることがないので構えながら読んだものの、幸せとはなにか、お金で買えるものは失ってもいい、人が変わってもよくなるとはかぎらない、全体をみとおす、自立を助けるのが支援、否定でなく質問など、仕事はもちろん、子育てにだって、日常生活にだって参考にできる内容。失敗談のうえに語られる話ばかりで、なるほどなぁと。日本でも災害ボランティアの調整をしているとのことで、災害大国ニッポンにはこういう立場の人々がもっと必要なんでしょうね。2013/12/12
yanyan
1
よくあるリーダーシップ本を読むのなら、この本を読む方が数倍頭にスッと なじんでくると思う。1組織のリーダーとはいえ、一人の人間であることに違いはないし、迷いや悩みや怒りなど、いつでもうまく感情をコントロールできるわけではない。けれどもそこに強い信念とやり抜く気持ち、そして自分のためではなく誰かのためにある自分を意識することで少しずつ自分も周りも変わってくる。「生きているだけで満点」その言葉を知ることができただけでもこの本を読んだ価値があると思う。2013/08/19
youxi
1
普段から活動を注目&応援しているJENの事務局長、木山さんの著書。「自立を支援する」というJENのミッションについて、具体的にどういうことなのかがよく分かりました。また生と死が身近にある現場にいたからこそ語れる「幸せとは何か」についての木山さんの言葉は深く、胸に沁みました。「喜びも十分に味わったら執着せず手放せばいい」という言葉が一番心に残りました。2011/05/17