内容説明
中大兄皇子を戴き、かつての学友・蘇我入鹿討伐を決意した中臣鎌足の深謀。大化改新を東アジアの視点からとらえ、新国家建設の大業に乗り出した者たちの苦闘。波瀾万丈の古代史エンタテインメント小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
金吾
20
○大化の改新は流れしか知りませんでしたので、興味深く読めました。中大兄皇子、鎌足、入鹿等登場人物の人物がはっきりしているのも良かったです。2024/04/02
TheWho
12
記紀や古代文献から古代日本を紐解く「古代からの伝言」シリーズ第五巻「水漬くかばね 」の時代を詳細に描き、また著者前巻の「遥かなる大和」の続編になる上下巻の古代史絵巻。上巻は、専横を極めた蘇我馬子の没後にも関わらず蘇我入鹿が、古代日本で易姓革命を狙っていたと言う通説を下敷きに中臣鎌足を主人公に乙巳の変から大化の改新の時代を劇的に語っている。そして結びでは、前巻での主人公である高向玄理と南淵請安が登場し大化の改新の全容が浮かびあがり、また微妙な対新羅外交が浮彫にされていく。白村江に展開する下巻が楽しみです。2015/03/13
uganin
0
「大和三部作」と呼ばれる、日本の国家としての黎明期を描いた古代史小説シリーズの第二作です。 斑鳩の皇子(聖徳太子)亡き後、ついには易姓革命をも目論む蘇我入鹿の野望を阻止せんと立ち上がるのは…。 ストーリーはスラスラ進み、非常に読みやすく、おもしろいのですが、せっかくの魅力的なキャラクターたち。もう少し脱線があっても良いかな、とも感じました。2015/06/19