内容説明
かつて聖徳太子の夢を背負い遣隋使留学生として大陸に渡った高向玄理。いま大和朝廷の最高顧問として大化改新政権を指導し、生涯最後の任務として唐皇帝との会見を決意する。東アジアに高まる緊張は回避できるか!?
感想・レビュー
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金吾
26
○大化の改新に並行した唐や三韓という外交を主体としています。臨場感をもって当時の東国よりも半島を重視していた状態が伝わりました。前作と続編があると知りましたので入手して読もうと思いました。2024/04/02
future4227
14
国博士となった高向玄理の活躍が光る一冊。国内では改新の詔の草案作りから始まり、朝鮮では新羅の内乱鎮圧、唐へは使節団代表としての渡航とまさに八面六臂の大活躍。30年に及ぶ遣隋使経験がここで一気に開花する。前作『遥かなる大和』で刎頚の友となった徐世勣との再会、そして2人の変わらぬ友情も胸に迫るものがある。また、のちの則天武后も登場し、唐朝内部の権力闘争が激しさを増していくに伴い、中国史としての面白さも加速する。大和3部作の最終巻『大和燃ゆ』へ。2016/01/06
TheWho
12
下巻に入り物語は、大化の改新後の大和の外交上の安全保障の核となる三韓の状況と唐との関わり合いに展開していき、物語の主人公は、前巻「遥かなる大和」の主要人物である高向玄理と日文の目線で語られる。下巻では白村江が主題と思っていたが、その前の大和と三韓、唐との軋轢を如何に懐柔し、日本の安全保障を模索していた苦悩を近現代の東アジアを彷彿される物語となっている。温故知新、いや現代日本の稚拙な外交を揶揄しているとも思われる壮大な物語です。2015/03/15
ひろ
0
日本の古代史も中国に劣らず面白い。
ひろ
0
おすすめです