内容説明
なぜ私なの?
賭博師シェルの奸計により、少女娼婦バロットは爆炎にのまれた。
瀕死の彼女を救ったのは、委任事件担当官にして万能兵器のネズミ、ウフコックだった。
法的に禁止された科学技術の使用が許可されるスクランブル-09。
この緊急法令で蘇ったバロットはシェルの犯罪を追うが、そこに敵の担当官ボイルドが立ち塞がる。
それはかつてウフコックを濫用し、殺戮の限りを尽くした男だった。
代表作の完全改稿版、始動!
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おしゃべりメガネ
186
普段、あまりSFモノは読んでいない(決して毛嫌いしているワケではありません)のですが、今シリーズはしっかりハマらせていただきました。初読みの作家さんで、本屋大賞受賞作品『天地明察』は恥ずかしながら、まだ未読なのですがなんせ今作は読み始めたら、アッという間にその世界観に没頭し、クオリティの高いアニメ映画(映像化あり)をみているようでした。ただのSF分野に満足するコトなく、キャラの心理描写、人(?)としての成長や挫折などリアルに描かれており、SFを若干敬遠気味な方も、普通に人間ドラマとして読めると思います。2011/12/18
明智紫苑
141
『アノニマス』を読むまでの予習としての再読。オリジナル版を最初に読んだ時からの疑問がある。バロットって、出自の割には(失敬)色々な意味で出来が良過ぎる人なのだ。当人の出生疑惑を匂わす記述もあるし、それらの謎が『アノニマス』で明かされているのか気になる。2016/03/17
ゆんこ姐さん@文豪かぶれなう
106
レンタルショップで何気なく手に取ったSFアニメ作品の原作。筆者が沖方丁ということで読んでみることに。アニメではよく理解できなかった点が小説になると分かりやすく、しかも先にアニメを見ているおかげでキャラクター像がはっきりしているので非常に読みやすい。特にウフコック!金色のネズミで、しゃべり、主人公を励ましてくれる唯一の存在。自由自在に姿を変えられるウフコックは、時にはチョーカーに、時には特殊警棒に変化するのだがそのキャラクターが可愛すぎる!カーチェイスのシーンも緊迫していてハラハラするし、ラストが…!!2015/06/06
ずっきん
88
散々勧められても手に取らなかったのは、まず、主人公が15歳の少女だという設定とこのアニメ風の表紙。未発達の体を強調するような画は、綾波から駿まで生理的に苦手である。さらに少女の成長譚とのレビューを目にするにいたって、リアル『青春の息吹と反逆』みたいなんを家族内に抱えてる現状、うんざりなんである。わたしの読書スタンスは追体験であるが、どうしても第三者的母ちゃん目線になって「あー、はいはい。わかったから、さっさとゴハン食べちゃって」……という壁を軽ーく越えてきましたよっ! 面白えええ!(咆哮) さっさと2へ♪2021/01/26
猿吉君
67
新造人間キャシャーンを思いだすサイボーグSF、主人公の描写に好き嫌い分かれるか。①とにかく悲惨な境遇からのV時回復、カタルシスあります。②ウフコックが主人公より目立ってる(笑)フレンダー+ロデムか。③サイバーパンクというよりも日本のSFアニメ調、私は好きです。④連載ものなのか1作目で完結してません、結末を知りたいのである程度長期戦覚悟。点数75/100→これからどうなっていくのかが激しく気になりますが、まだ導入部という感じ、グロいシーンにちょっとひるみますが次作読みます。2022/05/19