内容説明
それでも、この世界で生きる。
バロットは壮絶な闘いを経て、科学技術発祥の地“楽園”を訪れ、
シェルの犯罪を裏付けるデータが、カジノに保管された4つの100万ドルチップ内にあることを知る。
チップを合法的に入手すべく、ポーカー、ルーレットを制してゆくバロット。
ウフコックの奪還を渇望するボイルドという虚無が迫るなか、
彼女は自らの存在証明をかけて、最後の勝負ブラックジャックに挑む。
喪失と再生の完結篇。
1 ~ 2件/全2件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
明智紫苑
140
『アノニマス』を読むまでの復習としての再読。女性作家が女の「怖さ」や「醜さ」を描くのは珍しくないだろうが、男性作家がここまで男の「怖さ」や「醜さ」を描くのはかなり勇気がいる事ではなかろうか? その辺りは次作『マルドゥック・ヴェロシティ』にも当てはまる。そんな中、ヒロインのバロットは毅然としていて美しい。バロット以外に魅力的な女性キャラクターとしてベル・ウィングがいるが、女性キャラクターを少数精鋭にしたのは正解だったと思う。2016/03/21
ゆんこ姐さん@文豪かぶれなう
93
2ndに続きブラックジャックの頭脳戦から。バロットがウフコックやドクターに協力してもらいながらどんどん成長していく。ディーラーとの心理戦が白熱。実を言うとゲームのルールそのものはさっぱりなんだけど、そこから感じられる緊迫感が半端じゃない。後半、カーチェイスでまたも盛り上がりを見せ、ラスト、ボイルドとの戦いはまさに肉弾戦に近い銃撃戦。チート同士の戦い。バロットの成長によってキラキラ輝く銀白の描写が美しい。それにしてもウフコック…!!なんていい奴なんだ…!泣くよ…!!アニメもっかい見返したい!2015/06/07
ずっきん
86
オリジナルとか新訂版とか色々あるけど、あとがきを読むと、この完全版を読んで正解だった。敵役の背景が丁寧に書き込まれていてグッと引き込まれる。おばちゃん的には、とにかくウフコックとボイルドがいてくれたおかげで、むっちゃ楽しめた。バロットも愛しい。むろんヴェロシティには進むけれど、アノニマスは微妙かな。文章もスタイリッシュで好みなんだけど、若さ爆発な思弁が時々ツラい。そろそろ思春期反抗期終了か!?目線から逃れられなかったし、カジノも長すぎた。新作の『アクティベイター』のシリーズ化を強く望む気持ちの方が強い。2021/01/28
nabe
64
ブラック・ジャックのテーブル上でこれほどエキサイティングで爽快な駆け引きを観たことがあっただろうか?いや、ない!(反語)作者の血の滲むような改訂の末に生まれた完全版に心からの喝采を送りたい。最高に最高で最高だった。他に言葉がない。雛鳥と半熟卵コンビの異能の闘いも最高潮に達し充実のラストを迎えられた。SFというよりサイバーパンクの傑作と言えよう。バロットやボイルドは表紙のイメージそのまんまだけど、ドクターは脳内でトライガンの主人公に変換されてた。大迫力かつ疾走感に溢れる筆力に脱帽、いやはやお見事でした。2015/06/18
再び読書
61
残念ながら、これも僕の心に響かなかった。中盤までカードゲームが続き、後半に入る前に心が、疲れてクライマックスにのめり込めなかった。もっと若いときに読むべき本かも知れない。またはもっと心にゆとりがある時に読まないと真価が分からないのかも。読めない言い訳はこれくらいで、次に進むか迷いの今です。取りあえずは「もらい泣き」でお茶を濁して次を考えます。2014/02/24
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