内容説明
<花の春祝祭>の準備をするミーナの元に、フィーンが帰還する。身体を共有する伯爵兄弟を“わける”方法を調べに行った、彼女の答えは――「不可能」!! 愕然とするミーナをよそに、それを聞いた2人の反応はむしろ冷静で……。すると翌日、朝の礼拝にナリスフレイの姿が! 妖魔と決別し、ミーナを守る決意をしたからだ。そんな兄に気づいたレイヴェンもまた、自らの存在をかけて動き出すが!? 《光》と《闇》に分かれた兄弟の間で、ミーナが導き出す未来とは――? 涙と衝撃の結末がここに!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆり
6
完結。三人が三人切なかったけれど、でもこうなるのが最良だったんじゃないかという気がします。レイヴェンとナリスフレイのどちらも大事で見捨てたくないと最後まであきらめずあがき続けたミーナ。どうあるのが正しかったのか私も最後まで分からなかったけれど、この彼女だからこそ兄弟はそれぞれ彼女を愛し守ったのだろうし。ひたむきな彼女の姿勢は最後までまぶしく心打たれました。この家族でこれから幸せになってほしいです。神話時代のマライナとジャイナルたちの物語ももっと突っ込んで読みたかった。ファランドさんもフィーンもギーも好き。2015/10/25
有珠
6
よかった。すごくよかったんだけど、すごく切ない。誰もが少し幸せで、誰もが救われたわけではないこのラストは個人的には予想外でした。でもこれでよかったんだなとも思います。一瞬でも光を見ることができてレイヴェンも救われたのかなと。納得だけどもやもや。ミーナとナリスフレイが幸せそうだったのがよかったです。生まれてくる子供といつまでも幸せに暮らしてほしいです。とりあえずマライナはここでなくあの世でジャイナルと仲良くしてくださいwサブタイトルが印象的でした。2010/09/18
しゃちおおかみ
6
もし、レイヴェンが目を覚まさずに逝ってしまったら遺された二人はきっと「領主」と「司祭」のままだったろうな~と察します。そのまま年取ってお茶飲みながら思い出語りそうで・・・(この場合、グメーラ伯爵家はナリスフレイの代で消滅)。マライナも千年どこかで彷徨っているなら、その世でジャイナルと会えばいいじゃんね、お互い死んじゃっているならさ!迷惑な話です。ところであとがきにあった「ルー」・・・何を思い出すんでしょう?。まるで記憶になく1,2巻をみても捜せませんでした。2010/09/18
U
5
とにかくマライナにむかっ腹が立ちました!別におまえが蘇えっても誰も嬉しくない上何の利益もないわー!とか本気でむかむかしてしまった…← フィーンが好きです。ナリスフレイさんとお母さんがさりげなくとっても可哀想だった気がするんですが…!レイヴェンでは、でも、自分の生きたいように生きれた、のかなぁ、とか思います。ビーズログさんでああいくとは!(笑) 大陽を、ほんの一瞬でも浴びれたことが、最後をミーナと一緒に過ごせたことが、彼にとっての救いになれたのか。2010/09/17
のどか
4
収まるべきところに収まった気がします。切なかったけど納得&満足。兄派でしたが、最終的には「マライナ10発くらい殴らせて寒中水泳させて根性たたき直させろ派」になりました(笑)。降りるべき神より器たちの方が大人だよなあー。2010/09/16