GA文庫<br> カラクリ荘の異人たち4 ~春来るあやかし~

個数:1
紙書籍版価格
¥693
  • 電子書籍
  • Reader

GA文庫
カラクリ荘の異人たち4 ~春来るあやかし~

  • ISBN:9784797358940

ファイル: /

内容説明

「幽霊を見たことがある?」と、クラスの、それほど親しくもない男子に問われた太一は「ある」と答えた。なにしろカラクリ荘に来てからというもの、幽霊どころか妖したちの絡む色々な事件に巻き込まれてきたのである――が、そこがうまく説明できない。そもそも人との距離がうまく掴めない太一にとって、彼がなぜそんな話を自分にしてきたのか皆目見当もつかないのだった。だが、理由を訊けぬままに別れた後、自分でも不思議に思うほど、その事が気にかかってしまう。以前の自分であればそんな事はなかった。なのに――なぜ!? 賽河原町に春風が吹き、少年の心にも、小さな春が訪れる……。ハートフルご町内妖怪奇談第4巻!! ※電子版は文庫版と一部異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ぽろん

22
やっと気付けた太一。自分の気持ちに気付けたら、彼女の気持ちも見えた。人を思い遣る事を空栗荘のみんなに教わった太一ならお母さんの事も乗り越えられるに違いない。この続きも見てみたかったなあ。面白かったです。2017/07/08

おばけりんご

17
賽河原町奇談第四弾。第一章東風、第二章菜の花いろの灯をともし、第三章春来るあやかしの短編三作。『幽霊をみたことがある?』で始まる東風は切なさ満載で読み進めるのが辛かったです。季節がゆるりと巡るなかで太一が少しずつ歩み出しているのがわかるのが春来るあやかしですね。采奈と初々しいながらも歩みよって欲しいし、高坂君とも親友になってほしいですね。味方が増えた太一が高校卒業まではカラクリ荘に下宿すると決めたのにはホッとしました。惜しむらくは大家さんと古都子の行く末が中途半端な事ですね。番外編で書いて欲しいですね。2014/11/11

そのぼん

17
シリーズ最終巻。妖怪たちの世界と主人公の少年の世界とが上手く描かれているシリーズでした。少年がクラスメイトから相談を受け、空栗荘につれていつれていくことになった『東風』が良かったかな、と思いました。2014/03/07

北野

10
後半。涙が、溢れてきた。シリーズ全体で、太一が言われていることや、思った事とかが、私自身に重なったり。私が、言われているような言葉が多くて。太一と、ともに成長した気さえした。タカハシさんの「人は、自分の言い訳のためではなく、何かを投げ出すためでもなく、他人のために『仕方がない』ということができる」と、いう言葉にじーんときて。そう、思える人間になりたいと、思った。 今度は、買って。また、読んでみようと思った作品でした。 私も、本や居やすい場所に逃げないで、頑張ってみようと、思いました。2014/10/30

rin

10
★★★★★…遂に終わってしまった。一巻から太一の成長を泣き笑いしながら見守ってきて、最後の最後でやっと笑顔を見ることができた。新しい友達もできて、采奈の気持ちにも気付いて…物語は終わったけど太一の人生はこれから。人や妖怪と関わって得たものを糧にたくましく成長していってほしいと思う。そして、最後のタカハシさんの言葉が印象的。「人は、自分の言い訳のためではなく、何かを投げ出すためでもなく、他人のために『仕方がない』と言うことができる」。とても良い言葉だ。終ってしまったのは残念だけど本当に面白かった!2013/03/22

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/575734
  • ご注意事項