内容説明
父の頼みで下宿することとなった賽河原町にある「空栗荘」。一見なんの変哲もない古いだけの建物だと思っていたら、そこは妖怪の住む「あちら側」の賽河原町との境目にある建物だったのだ。勝手に歩き回る市松人形に、喋るカラス、ろくろっ首……。不思議がしぜんとそこに「居る」世界が、扉の向こうに広がっていた。そんな不思議を「不思議」とは思わない、空栗荘の住人達も癖のある人ばかり。――太一のちょっとかわった下宿生活が始まった。 ※電子版は文庫版と一部異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
そのぼん
40
摩訶不思議な世界観でした。人ざるものの住む町の中にあるアパートで一人暮らしをすることになった少年が主人公でした。妖怪とか死者の魂とかが出てくるお話ですが、怖さは少なかったです。昔の日本の風景が目に浮かぶような、何処か懐かしい感じがする物語でした。2013/11/07
ぽろん
29
あちら側とこちら側の境界に建つ下宿屋に住む事になった太一。ある事情から人に心閉ざしている。アニメでも観る様な異世界絡みの騒動も面白く、太一も、まんざら、嫌ではない様子。付喪神のあかねが何とも頼もしく可愛いらしい。2巻も楽しみです。2017/06/25
つたもみじ
25
読みやすくサックリ読了。父親の再婚で家庭内がギクシャクし、家を出て下宿する事になった高校生の太一。まずは下見で下宿先である空栗荘へ向かう…のだが、バスを降りたら、そこは異世界であった。「あちらとこちら」が混じり合う場所。魚人、喋る鴉、狢、のっぺらぼう…。幼い頃のトラウマで人に触れられるのが苦手になっていたり、恐怖という感情や大切な人の記憶を失っているが、一癖も二癖もあるような住人や個性的な妖たちや、日本人形のアカネたちとの交流で、少しずつ良い方向に向かうのだろうか。2017/09/29
はなうさぎ
12
幼い頃のトラウマから、大切な感情まで忘れてしまうほどに頑なに冷え切った主人公の心。廻りの人たちとの関わりやいろいろな体験によって、自分には見えていなかった本当のことがたくさんあると気付き、頑なな心も少しずつ溶かされていきます。主人公の心の声が物語を途切れさせることなくスムーズに運んでいきます。霜島ケイさんらしい文章。複雑な伏線とかはないけれど、すっきりしていて、これはこれでいいかな(^^) じんわりな処もあるけれど、全体的にさっぱりした印象。でもその分読みやすいです。まだ入り口のようなので、続きが楽しみ♪2014/10/29
北野
10
なんなんだろう…。 どんどん読み進めていた。気づいたら、半分…。気づいたら、読み終わっていた。 やっぱり、図書室で一番に借りられた運命w!? 主人公の太一と、私はどこか共通点があった気がした。 そして、感動もした、笑った。 大好きな作品のひとつになりそう。 次の巻もあるみたいなので、月曜日に図書室で借りてきます!!2014/10/17
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