小学館文庫<br> 幸せまねき

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小学館文庫
幸せまねき

  • 著者名:黒野伸一【著】
  • 価格 ¥759(本体¥690)
  • 小学館(2012/06発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784094083484

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内容説明

あなたたちがいたから、家族になれた。

学校でいじめにあっている長男・翔(11歳、小学五年生)は、家では不機嫌。自分が欲しがって飼った犬の散歩にも行かない始末だ。息子を心配するママ・小絵(38歳、専業主婦)は、家庭の事情にまったく関心をしめさないパパ・真太郎(45歳、会社員)にあきれ果て、テニスコーチと不倫に走る。思春期の長女・穣(17歳、高校二年生)も同じ高校に通う問題児とつき合いだした。
今にも崩壊しそうな中山家。
一家の一大事に、ペットの三毛猫ミケ(2歳・メス)とコーギーのタロウ(1歳・オス)が立ち上がる。果たして一家の命運は?
『万寿子さんの庭』の注目作家が描く、愛と絆の物語。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Tsuyoshi

64
それぞれに問題を抱えコミュニケーションも少なく崩壊しかけていた4人の家族を飼い犬のタロウの愛情溢れる行動をきっかけに乗り越えていく話を同じく飼い猫のミケの目線で描かれている。幼き頃の恩を忘れず無償の愛で振る舞うタロウの健気な行動にホッコリさせられるだけでなく、ミケの目線を通した動物たちの世界観も案外この通りなのかもと思うと興味深かった。2018/07/11

えりこんぐ

46
ばらばらになってしまった4人家族を再生させたのは、飼い犬のタロウとミケ。うーん、あらすじは良いのに、ストーリーはいまいち盛り上がりに欠けるというか。。惜しいな〜。人物の心理描写や行動がなんかしっくりこない。タロウとミケの健気さはホロリときて良かった。2017/02/27

いたろう

45
壊れかけている家族。子はいじめにあい、親と口を聞こうとせず、一方で、親は夫婦関係がうまくいかず、不倫に走る、と重くなりそうな話なのに不思議に重くならないのは、飼い犬と飼い猫の存在があるから。コーギー犬のタロウと、タロウと一緒に育ち、自分が猫ということに疑問を抱く三毛猫のミケ。まるで「吾輩は猫である」の猫のように独白し、動物同士で話もする様は、人間たちとは別のもうひとつの世界。「幸せまねき」の「招き猫」と「招き犬」、ミケとタロウに見守られた、家族の再生と姉弟の成長の物語。2016/04/24

うしこ@灯れ松明の火(文庫フリークさんに賛同)

39
中山家は親子4人と猫と犬の6人家族。最近息子の翔はあれだけ可愛がっていた犬のタロウを散歩に連れて行かなくなった。そして中山家に起きた変化はそれだけではなく・・。2匹で丸まって寝ている表紙のイラストがあまりにも可愛くて思わず手にした本。話としてはタロウの無償の愛に包まれた物語でした。ミケとタロウの会話が猫と犬というよりも、蓮っ葉な女性と冴えない中年男の会話に思えて何だか笑えました。話としては予定調和でしたが読了感は爽やかで良かった。★★★★2012/04/12

ヨリヨリ

29
タロウとミケが可愛い(o^^o)2014/05/05

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