内容説明
この人の目は私の息子、オリヴァーと同じだわ。清掃員の仕事を首になった直後で、憔悴していたアニーにも、託児所にいきなり現れた男性の正体がすぐにわかった。私をレイプしたアントニオの血縁に間違いない。もしオリヴァーを引き取りに来たのなら、追い返すだけ。望まない妊娠だったとはいえ、息子を愛している。「ぼくはその子の伯父だ。きみたち親子をシチリアへ連れていく」ファルコン・レオパルディと名乗った男性に宣告され、アニーは強い反発を覚えたものの、内なる声がささやいた。彼についていくのよ。さもないと、もっとひどい目に……。■シチリア貴族レオパルディ家の三兄弟が出合うそれぞれの愛をベテラン作家ペニー・ジョーダンが描き分ける三部作も、いよいよ最終話。薄幸の女性と長兄ファルコンの物語をお届けします。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こえん
2
うわ～ヒロインの設定がきっつーい。父の希望による異母弟の子供探しをする過程で、異母弟が薬物を使用したレイプに及んでたことを知ったヒーローと、その結果生まれた息子を抱えて義理の兄から逃亡するヒロイン。長兄らしく責任感満点なヒーローがナイス、あれこれ色々反省したり考えすぎたりするところもいい。ヒロインも家庭環境やその後の災難を考えると、頑なにもならずひねくれもせず可愛かった。ただ、ヒロイン義兄とヒーロー父が揃ったシーンではもっとガツンとやって欲しかった…。2010/03/07
みろん
1
ヒーロー異母弟にレイプされ身篭った女性と、その女性を探し出して面倒を見ようとするレオパルディ家長男とのロマンス。無抵抗で無力の女性に非道な行為をしたヒーロー異母弟がシリーズ中で一番許せない！アクの強い連中との対決がアッサリなのが物足りなかった反面、長兄ファルコンが前作で期待した通り、期待を裏切らない男だったのが素晴らしい！ペニー・ジョーダンの中でも屈指のいい男だと思う（笑）。2010/03/15
くまた
0
面白かった。私の知ってるペニー・ジョーダンとは違って責任感と庇護欲の強い公平なヒーロー。普通なら自分をレイプした人の家族になんて世話になりたくないはずだけど義兄から追いつめられている主人公の境遇がそれを不自然無く思わせてくれます。ヒーローもヒロインも色々と嫌な思いをして育ってきたのに捻くれたところのない好人物です。ヒロインの設定と義兄、ヒーロー父が嫌な感じだけど登場場面が少ないせいで読後の気分も悪くならずに済みました。2015/04/18
MOMO
0
結局、カステッロ父ちゃんは、ただの最低親父でしかなかったわ・・・しっかし、そんな彼も今回は、コリン義兄ちゃんのとんでもない卑劣さに、ただの我がまま親父程度にしか思えないほど・・・でも、その割にはあまりにも最後があっさりしすぎてて、少々物足りない気分・・・もうちょっと、コリン君にはなんかアクション起こした挙句に、とんでもなくひどい目にあってくれたほうが、読んでるほうとしてはすっきりしたのに・・・2010/03/22
こえん
0
再読。やっぱりヒロイン義兄とヒーロー父には、もっとキツくおしおきを加えてやってほしい…だけど、一番制裁を加えたいヤツはもう死んでるんだよねぇ。その点がムカつく。2010/03/17
