珈琲牛乳

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¥1,430
  • 電子書籍

珈琲牛乳

  • 著者名:白坂愛【作】
  • 価格 ¥1,430(本体¥1,300)
  • 金の星社(2013/11発売)
  • ポイント 13pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784323071251

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内容説明

異色の経歴を持つ作者が医学生時代に綴った半自伝的小説

[第15回 やまなし文学賞 小説部門佳作受賞作]

しっかりと自分の人生を見つめながら前進していく少女の姿を描く感動作

精神科医で双極性障害を患う父をもつ田原真希。父の病状に耐えかね別居している母の元に身を寄せる。嫌悪しつつも奇妙に共鳴する父と娘の波動。そんな父との関係に疲れた真希が求めるものは、自分の為だけに母が作る珈琲牛乳だった。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あつひめ

77
躁病と鬱病…実際にどんな症状か詳しくわからなかったが、この物語で少し理解できた。不安が大きくなると心を自分でコントロールできなくなってしまうのかなあ。父だけでなく娘の言葉も幸せ…とか感謝…とか繰り返し繰り返し呟くから中身の無い単語のようにしか聞こえず。母と娘のどうもうまく噛み合わない雰囲気に、読者である私の気持ちが潰されそうになってしまった。誰かに支えられることで不安は薄まっていく。でも支えるって口では簡単に言えるけど、実際に支えるって忍耐と努力と心の広さといろんなものを要求されるのかもしれない。2016/12/21

mocha

72
躁鬱病の父への嫌悪と、救いたいという気持ち、そして遺伝しているかもしれないという恐怖感。どこまでが性質でどこからが病なのか、思春期の不安定さも相まって、終始胸苦しい。珈琲牛乳は幸せだった頃の象徴。今、あの頃と同じグラスで飲んだとしても、きっと同じ味にはならない。宙ぶらりんなままで放り出されたようなラスト。あまり好きな作品ではなかった。2015/09/21

野のこ

13
父の躁鬱の遺伝のしがらみから抜け出せず、娘の心も行ったり来たり。幸せだぁと思っても、ふとした出来事で魔法は解ける。優しい母の言葉も丸のみにはできない。彼女の作る甘ったるくて手のかかった珈琲牛乳を飲みたいのに…。始終、躁鬱、躁鬱という言葉に私の心も暗〜くなりました。家族として大変なのはよくわかったけど、残念ながら好みではなかったです。2016/12/14

ヒラP@ehon.gohon

12
現実の家族と心理的な家族の絆を、若い女性の歓声で描いた物語。マイルドさの中に、家族の強さと脆さを感じました。2020/01/13

asuka

3
タイトルと装丁に惹かれて手に取ってみました。内容のほうは、テーマがテーマなだけにちょっと読んでてつらいです。とても読みやすくて、文章もきれいですが、起承転結もなく入り込む事も考え込む事もなく読み終わってしまいました。残念。2013/04/24

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